ワイヤレスイヤホン

Google純正ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds A-Series」レビュー|マルチペアリング&上書き接続切り替え可能な隠れた良機

2022年8月18日

Google純正ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」。その通常版モデルである「Pixel Buds A-Series」がイオシスのタイムセールで4,980円で売ってたので購入してきた。

Google公式ストアでの価格は11,900円。AmazonなどECサイトだと相場7,000円前後。4,980円はさらに安い。

Pixel Buds A-Series

全体的に特色ない、ごくごく普通のワイヤレスイヤホンだが、ペアリングまわりの仕様のみ一級品。

ペアリング接続の上書き切り替えに対応複数デバイス間でペアリング接続を切り替える際、Bluetooth設定画面からイヤホン名をタップするだけで切り替えられる

他社ワイヤレスイヤホンのように切り替え都度、現在のペアリング接続を解除したり、イヤホンの電源を一度落とす必要はない。この点、明確に同製品の強み。

マルチポイントに対応している上位版モデルよりかは勝手が劣るものの、それでも「スマホ←→PC」間など複数デバイス間でストレスなく使いまわせるワイヤレスイヤホンとして考えると優秀クラスの製品だ(なおかつコスパよし)。

そきあきら(筆者)
この記事では、Google Pixel Buds A-Series をレビューしていきます。

Google Pixel Buds A-Series 製品評価

発売時期2021年8月
市場価格11,900円 → 7,000円前後

▼ 主要機能の対応有無

ノイズキャンセリング×
外音取り込み機能×
マルチポイント×
ハイレゾ相当再生×

Google Pixel Buds A-Series の製品評価は以下のとおり。

低音(3.5)
中音(3.5)
高音(3.5)
イヤホンの装着感(5)
ノイズキャンセリング-
外音取り込み機能-
マイク性能(4)
バッテリー性能(4)

ここがGood!!

  • ペアリング接続の上書き切り替えに対応(都度現在のペアリングを解除する必要なし)
  • イヤホンのフィット感よし、耳穴に"すぽり"とハマる
  • ケース併用で24時間使える業界一般的なバッテリー持ち

ここがBad...

  • 音質はごくごく普通(というか特色ない)
  • iPhone向けの専用アプリなし(イコライザー調整できず)

 

製品カラーリングは2色

カラーリングはオリーブ、ホワイトの2色。レビューはホワイトで行う。

 

 

広告

Google Pixel Buds A-Series の製品概要

スペックシート抜粋

Bluetoothバージョン5.0
Bluetooth対応コーデックSBC、AAC
ノイズキャンセリング×
外音取り込み機能×
マルチポイント×
防水性能IPX4
バッテリー駆動時間イヤホン単体5時間
ケース併用で最大24時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ

Bluetooth対応コーデックは公式スペックシートだと非公表だが、筆者の手元環境で「SBC」と「AAC」での接続が確認できた。

もとよりGoogle独自設計のイヤホンのため、米クアルコム製チップを搭載したワイヤレスイヤホンのみで使える「aptX」は対応していないものと思われる。

 

 

付属品

イヤーピース(S・M・L)、USBケーブル、取扱説明書が付属。

 

 

Google Pixel Buds A-Series のペアリング仕様

ペアリング仕様抜粋




Google Fast Pair対応
マルチポイント×
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続の上書き切り替え対応
新規ペアリングモードの起動方法イヤホンをケースに入れ、ケースふたを開いた状態でケース背面のボタンを3秒長押し

Google Fast Pair とは?

Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。

Android OS 6.0以上のスマホであれば、専用のポップアップ画面からワンタッチでペアリング設定できる。

マルチポイントとは?

マルチポイントとは、複数デバイスを同時接続できる機能のこと。

同時接続しているデバイス間で、なにかしらオーディオ再生しているデバイスに音声出力先だけ自動で切り替わる。

関連記事:マルチポイント対応の完全ワイヤレスイヤホンまとめ

マルチペアリングとは?

マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング情報が記録できる機能のこと。

1度記録してしまえば次回以降に再度セットアップする必要がなくなり、ケースふたを開くだけでデバイスと再接続できる。

昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング情報が記録できる。

ペアリング接続の上書き切り替えとは?

複数デバイス間でペアリング接続先を切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。

一部メーカーのワイヤレスイヤホンだと現在のペアリング接続を解除せず、ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名を選択するだけでペアリング接続先を上書きして切り替えられる。

関連記事:スマホ←→PC間のペアリング接続切り替えが簡単な完全ワイヤレスイヤホンまとめ

新規ペアリングモードの起動方法について

初回設定時はケースふたを開くだけで自動で新規ペアリングモードが起動する。

2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。


 

 

新規ペアリングモードの起動方法

ケース背面にペアリングボタンあり

新規ペアリングモードの起動方法は簡単。

ケースに左右イヤホンをセット。ケースふたを開いた状態でケース背面のペアリングボタンを3秒長押しするだけ。

初回(デバイス1台目)のペアリングであればケースふたを開くだけで新規ペアリングモードが起動する。

 

 

複数デバイス間のペアリング切り替え方法

Pixel Buds A-Series はペアリング接続の上書き切り替えに対応。

ペアリング切り替え都度、現在のペアリングを解除する必要なし。ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップすれば、そのままペアリングが切り替えられる。

iPhone、iPad環境であればiOSショートカットを使ったペアリング再接続も可能だ。

 

 

Google Pixel Buds A-Series の機能レビュー

バッテリーまわりのこと

バッテリー駆動時間イヤホン単体5時間
ケース併用で最大24時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ

バッテリー駆動時間はごくごく相場平均的。イヤホン単体5時間、ケース併用で最大24時間使いまわせる。

充電はUSB Type-Cケーブルで可能。AndroidスマホユーザーならUSB Type-Cケーブルがそのまま流用できる。

ワイヤレス充電(Qi充電)には対応せず。

 

 

通話マイク仕様

イヤホン片側2つのマイク搭載

通話時ノイズカット機能対応
風切り音カット×

通話マイク性能は優秀。

イヤホン片側2つのマイクを使ったビームフォーミング機能(通話時ノイズカット機能)に対応。口元の音を検出して通話転送してくれる。

口元の音の検出精度は高い。周囲の音は完全には取り除けないが、それでも実用性は十分。ビデオ通話やハンズフリー通話で使えるマイクイヤホンとして良さそう。

 

 

操作性

タッチセンサー内蔵




ボタン種類タッチセンサー
操作コマンドの割り当て変更△(一律で機能オフにすることは可能)

イヤホン本体にタッチセンサー内蔵。オーディオ操作、音声アシスタント起動、通話操作などひととおり可能。

ボタンのタッチミスは少ない。2回タッチ、3回タッチもきちんと回数分がカウントされる。

スマホ操作コマンド(割り当て変更不可)

左イヤホン右イヤホン
1回タッチ再生/停止
2回タッチ次の曲へ、音声アシスタント停止
3回タッチ前の曲へ
長押し音声アシスタント起動

Androidスマホであれば、専用アプリから一律で操作オフ(機能の割り当てオフ)にできる。誤タッチが鬱陶しい人ならカスタムしたい。

iPhoneは専用アプリなし。カスタムもできない。

通話対応コマンド(割り当て変更不可)

左イヤホン右イヤホン
1回タッチ着信対応/着信終了
2秒タッチ着信拒否

 

 

防水性能

防水性能IPX4(IP4)
防塵性能×

防水性能はIPX4と相場相当。雨や汗を防ぐ。がっつり濡れてしまうシチュエーションでもなければ故障を恐れる必要ない。

 

 

iPhoneとの相性

iPhoneとの相性(よい)
AACコーデック対応
iOS向け専用アプリ×

iPhoneとの相性はよい。

iPhoneで主流のBluetoothオーディオコーデックである「AAC」に対応。オーディオ再生は問題なく行える。

ただ、専用アプリはiPhone向けに提供なし。アプリ通じたイコライザー調整ができない。また、アプリ上で提供される「デバイスを探す」機能も使えず。以上2つは先に確認しておきたい。

 

 

Google Pixel Buds A-series の外観デザイン&装着感

イヤホンの装着感よし、耳穴にすぽりとハマる

イヤホン外側

イヤホン内側

イヤホン横側

イヤホンの装着感は非常によい。

イヤーピースを耳穴に突っ込んで、そこから時計回りにイヤホンを回すと不思議とイヤホンが耳奥にぬめり込む。

イヤホンがしっかりとフィットするので遮音性も高い。ノイズキャンセリングこそ使えないが、物理的な遮音により耳栓プラスアルファの静けさが得られる。

イヤホン揺れも全くないのでスポーツ中の利用にも最適。

シリコン素材のイヤーウィングあり

耳からのイヤホン飛び出しも少ない。というかほとんどない。物理的にもビジュアル的にもイヤホンの収まりがよい。

マスク着脱時にマスク紐がイヤホンに引っかかることもない

 

 

ケースはたまご型、片手で握り込めるコンパクトサイズ

ケースはたまご型。片手で握り込めるサイズ感。数値で言うと縦6cm、横4.5cm、厚さ2cmほど。

ケース素材はプラスチック。プラスチックを少し磨き上げた、ヌメっとした手触りあり。

Googleのワイヤレスイヤホンということもあり、Amazonなど探すとケースカバーも数多く展開される。ケース傷を防ぐため、あるいはデザイン性のためにケースカバーを使いたい人だとケースカバーの種類の豊富さは地味だが重要な評価ポイント。

 

 

Google Pixel Buds A-series の音質

音質は中音域重視(ボーカル重視)

音質は中音域〜高音域がメイン。音場(音の広がり)は狭め。

全体としてものすごい地味で控えめな音質だが、音の強弱が少ないので公式いわくの「耳に心地よいサウンド」は嘘偽りない。長時間のリスニングでも聞き疲れることはないと思う。

Androidスマホユーザーであれば専用アプリから低音だけ増強カスタムできる。

気持ち低音「3」くらいに引き上げると低音こもらず、ボーカル映える丁度いいサウンドになる。Androidスマホユーザーなら試してみてほしい。

専用アプリから低音増強できる

iPhone・iPad向けには専用アプリの提供なし。低音カスタムできず、デフォルトの音質ままで使うことなる。

 

 

Google Pixel Buds A-series の気になったところ(あるいはデメリット)

11,900円(直販価格)のワイヤレスイヤホンとして考えると割高

Pixel Buds A-Series はGoogle公式ストアの価格だと11,900円。

ノイズキャンセリングに対応しているわけではなく、音質面で強みがあるわけでもなく、割高感は否めない。Google Pixelブランドという点を考慮しても気持ち6,980円くらいが妥当な価格設定だろう。

筆者は今回、イオシスで新品4,980円セールがあったので購入してみたが、11,900円のままだったら購入してなかったと思う。

2022年8月現在、Amazonだと7,000円前後で購入できるので、購入するならGoogle公式ストア以外を選んだ方がよさそうだ。

 

 

他のPixel Budsシリーズとの違い

2022年8月現在、Googleは上位版モデル「Pixel Buds Pro」を展開中。

対して「Pixel Buds A-Series」(レビュー品)はスタンダードモデルの位置づけ。

現在のGoogleワイヤレスイヤホンは同2機種しかないので違いがわかりやすい。主たる違いは以下のとおり。

Google Pixel 現行モデルの主な違い

Pixel Buds A-Series(レビュー品)Pixel Buds Pro
製品ポジション通常版モデル上位版モデル
公式販売価格11,900円23,800円
ノイズキャンセリング×対応
外音取り込み機能×対応
マルチポイント×対応
ケースのワイヤレス充電(Qi充電)×対応
バッテリー駆動時間 イヤホン単体5時間イヤホン単体11時間
ケース併用24時間ケース併用31時間

※Pixel Buds Proは、ノイズキャンセリング常時ONだとイヤホン単体7時間、ケース併用20時間

音楽が聞ければ十分、動画が見れれば十分という人ならスタンダードモデルの Pixel Buds A-Series で問題なし。

Pixel Buds Pro はハイエンド志向のワイヤレスイヤホンを探している人向け。

ノイズキャンセリングはもちろん、最大2台のデバイスを同時接続できるマルチポイント機能にも対応。複数デバイス間でストレスなく使えるワイヤレスイヤホンを探している人だと検討余地あり。

他のカラーリングも含めてAmazonでチェック

Google「Pixel Buds Pro」レビュー|複数デバイス間でストレスなく使いまわせるマルチポイント対応ワイヤレスイヤホン

続きを見る

 

 

この記事のまとめ

ここまで Pixel Buds A-Series をレビューしてきた。

音質、機能ともに目立った特徴ない、よくも悪くも普通のワイヤレスイヤホン。"Google Pixel"ブランドがせめてもの彩りといったところ。

特筆すべきは、やはりペアリング勝手の優秀さ。

複数デバイス間でのペアリング切り替えがBluetooth設定画面からワンタップで可能。「スマホ←→PC」間でストレスなく使いまわせるワイヤレスイヤホンを探している人なら一転して優良品に化ける。

Google公式ストア価格だと11,900円と割高だが、Amazonだと相場7,000円前後で購入できる。"複数デバイス間でワンタップでペアリングが切り替えられる、そこそこ安いワイヤレスイヤホン”という括りで見れば魅力的な製品であること違いない。

 

レビュー対象製品

 

上位版モデル「Pixel Buds Pro」のレビュー記事はこちら

Google「Pixel Buds Pro」レビュー|複数デバイス間でストレスなく使いまわせるマルチポイント対応ワイヤレスイヤホン

続きを見る

 

ペアリング接続の上書き切り替えに対応したワイヤレスイヤホンを探す

スマホ←→PC間のペアリング接続切り替えが簡単な完全ワイヤレスイヤホンまとめ(2023年)

続きを見る

 

マルチポイント対応のワイヤレスイヤホンを探す

【コスパ重視】マルチポイント対応のおすすめワイヤレスイヤホン6選(1万円くらいで買える)

続きを見る

マルチポイント対応の完全ワイヤレスイヤホンまとめ。おすすめ製品も紹介(2023年)

続きを見る

 

スマホと相性のいいワイヤレスイヤホンを探す

iPhoneと相性よし!おすすめのワイヤレスイヤホンまとめ(2023年)

続きを見る

Androidスマホとの相性がいい完全ワイヤレスイヤホン。おすすめモデルを一挙紹介(2023年)

続きを見る

 

新製品ワイヤレスイヤホンを探す

【2023年】完全ワイヤレスイヤホンの新製品情報まとめ(発売予定含む)

続きを見る

Amazonで買ってよかったもの

どれを買ってもハズレなし。おすすめのAmazon商品をまとめました

記事を見る

― この記事をシェアする ―

-ワイヤレスイヤホン
-,