MacBook Proの代用充電器の選び方
MacBook ProはUSB PD充電器で充電できる
USB Type-Cポートを搭載した現行MacBook Proは、充電規格としてUSB PD(USB Power Delivery)を採用しており、USB PD充電器で充電できる。
USB PDは業界共通の充電規格であり、Apple独自規格ではない。MacBook Pro同梱のApple純正充電器も今やUSB PD充電器の一種であり、これをそっくりそのままサードパーティ製のUSB PD充電器で代用することが可能だ。
MacBook Proの充電に必要な出力値(ワット数)は最低60W〜
各MacBook Proに同梱されるApple純正充電器の出力値を元にすると、おおよそ60W〜のUSB PD充電器であればMacBook Proが充電できる。
同梱されるApple純正充電器の出力値 | |
MacBook Pro 13 | 61W |
MacBook Pro 15 | 87W |
MacBook Pro 16 | 96W |
上記出力値は理論上の最大出力であり、からなずしも数値ぴったし合わせる必要はない。それこそ、フルスピード充電時でも上記出力値から気持ち10W〜20Wくらい低めの充電となるのが一般的だ。
一方、極度に出力が低いUSB PD充電器だと消費電力が給電を上回ってしまい充電されないことがある。そのため、MacBook Proを充電するのであれば、おおよそ60W〜のUSB PD充電器を使った方がよい。
以下では、こうしたMacBook Proの代用充電器となりうる60W〜出力できるUSB PD充電器を紹介していく。MacBook Proの代用充電器を選ぶ際の参考にしてほしい。
60W〜出力できるMacBook Proの代用充電器まとめ
Anker、RAVPower、Satechi、ほか主要メーカー品が発売している60W〜出力できるUSB PD充電器を紹介する。
Anker
人気充電器メーカー「Anker」。意外にも最大出力65W止まり。2019年に最大100WのUSB PD充電器「Anker PowerPort Atom PD 4」が発売されたが、発煙騒ぎからリコールされ、現在は購入できない。
Anker PowerPort Speed 1 PD 60
直販価格 | 税込2,799円 |
ポート数 | 1 |
ポート最大出力 | 60W(USB PD) |
2019年に発売したスタンダードなUSB PD充電器。”スタンダード”と言うように流行りの窒化ガリウム(GaN)など使っておらず、ごくごく普通のUSB PD充電器となる。見た目無骨なブラックカラーだが、どことなく無印良品を思わす雰囲気イケメン感がある。
品質自体は問題なく、同等スペックのApple 61W充電器(税込7,344円)よりもコンパクトでコスパも良い。安くて無難に使える1品としては、まさにうってつけの選択肢だ。
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Anker PowerPort III 65W Pod
直販価格 | 税込2,990円 |
ポート数 | 1 |
ポート最大出力 | 65W(USB PD) |
2020年7月発売。最大65W出力できるUSB PD充電器とあり、MacBook Proシリーズを充電するにも丁度よいスペックだ。先に紹介した「Anker PowerPort Speed 1 PD 60」だと黒すぎて地味… といった方であれば、こちらをおすすめする。
USB PDをベースにした上位規格「PPS」にも対応しており、最新のGalaxyスマホなど一部スマホで従来のUSB PDを超えた”超”高速充電が行える。特段MacBook Proの充電では関係ないのだが、該当する人だとプラスアルファの評価ポイントになるだろう。
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RAVPower
ここ数年で勢いを拡大している充電器ブランド「RAVPower」。代名詞たる窒化ガリウム(GaN)素材を使った小型で高出力な充電器に強み。
RAVPower 61W USB-C急速充電器(RP-PC112)
直販価格 | 税込3,999円 |
ポート数 | 1 |
ポート最大出力 | 61W(USB PD) |
2019年夏に登場し、その圧倒的な小ささで注目を集めた小型充電器の雄。窒化ガリウム(GaN)充電器であり、60W台のUSB PD充電器では世界最小・最軽量クラスの充電器となる。ズボンのポケットに入れても邪魔にならないサイズなので、外出用途の充電器としてはうってつけだ。
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RAVPower USB-C急速充電器(RP-PC133)
直販価格 | 税込4,599円 |
ポート数 | 2 |
ポート最大出力 | ①65W(USB PD) |
②18W(USB Type-A) |
先の「RAVPower 61W USB-C急速充電器」(RP-PC112)の上位版。どちらかと言うと自宅用。最大18W出力できる、急速充電相当のUSB Type-Aポートを備えるため、急速ワイヤレス充電やQuickCharge充電などUSB Type-A環境をカバーするのに役立つ。
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RAVPower USB-C急速充電器(RP-PC128)
直販価格 | 税込5,399円 |
ポート数 | 2 |
ポート最大出力 | 1ポート利用時は最大90W(USB PD) |
2ポート利用時は合計90W(USB PD) |
最大90W、RAVPowerのUSB PD充電器の中では最大出力モデル。なおかつ、USB Type-Cポートを2つ備えた2ポート充電器であり、2ポート同時のUSB PD充電も可能。MacBook Pro 15、MacBook Pro 16であってもフルスピード充電できる高出力モデルとあり、従来60W充電器しか代用充電器の選択肢が無かった人におすすめできる1品だ。
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Satechi(サテチ)
一昔前(とは言っても2000年代)からあるアメリカのガジェット周辺機器メーカー。MacBookシリーズのスペースグレー色と合わせると映える洗練されたデザインが魅力。
Satechi Type-C 75W トラベルチャージャー
直販価格 | 税込6,499円 |
ポート数 | 4 |
ポート最大出力 | ①60W(USB PD) |
②18W(QuickCharge 3.0、USB Type-A) | |
③④合計12W(USB Type-A) |
USB PDポート含めた4ポート充電器。USB PDとQuickChargeという2大急速充電ポートに対応しており、自宅で充電環境を構築するにも、外出先で複数デバイスを充電するにしても、とかく多用な使い方ができる1品だ。MacBook Proのスペースグレー色を思わす外観デザインもクールで好評。
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Satechi Type-C 75W デュアル トラベルチャージャー
直販価格 | 税込7,499円 |
ポート数 | 4 |
ポート最大出力 | ①60W(USB PD) |
②18W(USB PD) | |
③④合計12W(USB Type-A) |
先に紹介した「Satechi Type-C 75W トラベルチャージャー」のカスタム版。QuickCharge 3.0ポートがそのままUSB PDポートに変更されている。
どちらも最大18Wと同出力だが、USB PDはUSB Type-Cの急速充電規格、QuickChargeはUSB Type-Aの急速充電規格となるので物としては全くの別物。USB Type-Aの急速充電環境を構築したい人であれば、先に紹介した「Satechi Type-C 75W トラベルチャージャー」を選ぶべきだろう。
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Satechi 108W Pro USB-C PD デスクトップ チャージャー
直販価格 | 税込8,789円 |
ポート数 | 4 |
ポート最大出力 | ①90W(USB PD) |
②18W(USB PD) | |
③④合計12W(USB Type-A) |
最大90W出力できるUSB PDポートを備えたモデル。その他構成は先のSatechiシリーズと変わらず。
今日の充電環境を構築するのに”最強”と言える1品。90WのUSB PDポートでMacBook Proを、18WのUSB PDポートでiPhoneを、USB Type-Aポートでワイヤレス充電器とスマートウォッチ用の充電器をセットすれば、ほぼ丸々これ1台で完結できる。
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そのほか
知名度とは別にそこそこ人気の商品を紹介。どちらかと言うとチャレンジャー向けなので参考までに。
Innergie 60C Pro Fold
直販価格 | 税込8,900円 |
ポート数 | 1 |
ポート最大出力 | 60W(USB PD) |
名実ともに世界最小クラスのUSB PD充電器(60W台で)。縦3cm、横3cm、高さ6cmと非常にスリムにまとまっている。台湾の老舗「デルタグループ」が手がける製品とあり、品質には担保。
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CIO Lilnob 65W
直販価格 | 税込5,478円 |
ポート数 | 3 |
ポート最大出力 | ①②最大65W(USB PD) |
※USB PDポートを同時利用時は最大45Wと18Wに分岐 | |
③30W(USB Type-A) |
昨年クラウドファンディングでお披露目され、2020年6月から一般販売が開始された3ポート充電器。窒化ガリウム(GaN)素材を使った充電器とあり、3ポートながらも非常にコンパクトな充電器となる。自宅用途だけではなく外出用途の充電器としても丁度よいだろう。
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Baseus USB-C 急速充電器 PD65W
直販価格 | 税込4,299円 |
ポート数 | 3 |
ポート最大出力 | ①最大65W(USB PD) |
②最大30W(USB PD) | |
※USB PDポートを同時利用時は合計63W制限 | |
③30W(USB Type-A) |
中国のガジェット周辺機器メーカー「Baseus」(ベースアス)が手がける3ポート充電器。先のCIO Lilnob 65Wとスペックが似ているが別物である。あまり聞いたことのないメーカーなので心配の人も多いかもしれないが、CES(米大手家電見本市)出展経験のあるメーカーであり、Amazon経由で日本向けにも商品販売&18ヶ月の製品保証を提供している。
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この記事のまとめ
MacBook Proで使える代用充電器をまとめた。ここ数年でUSB PD充電がメジャーとなり、高出力のUSB PD充電器も続々登場しているが、同時にどこの馬の骨かもわからない製品も増えたので、キャッチーな言葉に踊らされず堅実に充電器を選びたい。当記事がそのための手助けとなれば幸いだ。