ポイントカードと決済アプリを同時に起動できるiPhone向けのショートカットを紹介したい。
Apple純正アプリ「ショートカット」を使うと、特定アプリの起動とショートカット起動とを紐付けられる。これを活用すれば、ポイントカードを起動した際に決済アプリをまとめたショートカットを起動させ、そのまま決済するといった使い方が可能となる。
iPhoneはApple Pay(タッチ決済)が使えるが、それでもQRコード決済やタッチ対応しないポイントカードを使うためには画面表示が必要となる。ここらの作業を自動化しておけばレジ前で慌てずに済む。
以下ショートカットの作り方をまとめたので、ぜひ試してみてほしい。
ショートカットの完成動作図
動作手順としては以下のような感じだ。
- ホーム画面から「ポイントカード」アプリを開く
- ポイントカードを使う
- 画面上部のアラートをタッチ
- 決済アプリを選択
- 選択した決済アプリが開く
以上5つの作業を自動化(半自動化)した。ポイントカード利用後にそのまま決済アプリを選択、起動できるので決済アプリを探して開く手間暇が省ける。
ショートカットの作成難度は中級。すべて「ショートカット」アプリで提供される基本アクション(動作)だけで作成しているので、プログラミング要素は全くない。手順さえ理解すれば誰でもぱぱっと作れると思う。
なお、上記の動作イメージはGIF(スローアニメーション)なのでもっさりしているが、実際の動作はもっとキビキビしているので安心してほしい。
ショートカットの作り方
手順としては以下5ステップ。
- 【STEP1】「ショートカット」アプリを起動する
- 【STEP2】決済アプリを選択するメニューを作成する
- 【STEP3】メニューから起動したい決済アプリを追加する
- 【STEP4】メニューと決済アプリを紐付ける
- 【STEP5】「ポイントカード」アプリとショートカットを紐付ける
【STEP1】「ショートカット」アプリを起動する
【STEP2】決済アプリを選択するメニューを作成する
画面左上にある「+」をタッチ。
「アクションを追加」→「スクリプティ」と進む。
少しスクロールして、制御フローの項目にある「メニューから選択」を選択。
新規ショートカット作成画面にメニュー作成項目が追加されたら、次にメニューの選択項目のラベル名を付けていく。
下記画像の「1件」「2件」の部分がメニューの選択項目のラベル名だ。これをタッチするとテキスト入力画面が開く。「新規項目を追加」をタッチすると選択項目を増やせる。
ここで入力した内容が、そのままメニュー画面の選択項目として表示される。当記事では決済アプリの選択メニューを作成するので、「PayPay」「楽天Pay」「au Pay」とラベルを付けた。
実際のメニュー画面は以下のようになる。
あくまでラベル表記であり、細かな表記は自由。アプリ名と一字一句合わせる必要はないし、なんなら「Rakuten Pay」みたいに全部横文字で記載しても問題ない(視認性の問題はありそうだが…)。
【STEP3】メニューから起動したい決済アプリを追加する
【STEP2】にてメニュー画面の大枠が作成できたので、次にメニュー上から起動する決済アプリを追加していく。
画面一番下までスクロールして「+」を選択。
「スクリプティ」→「Appを開く」と選択。
ショートカット作成画面に追加された「Appを開く」コマンドの青文字部分、「選択」の部分をタッチ。
アプリ一覧画面からメニューで起動したいアプリ(ここでは決済アプリ)を選択、追加する。
【STEP3】を繰り返してメニュー項目から起動したいアプリを全て追加する。当解説では「PayPay」「楽天Pay」「au Pay」の3つを使うので以下のようになる。
【STEP4】メニューと決済アプリを紐付ける
ここでは【STEP2】で作成したメニュー項目に対して、【STEP3】で追加したアプリを紐付け、メニューを選択するとアプリが起動できるよう設計する。
【STEP2】で設定したメニュー項目のラベル名が、そっくりそのままメニュー項目の下に表示されていると思う。ここに【STEP3】で追加したアプリを起動するコマンドを設置することで、メニュー項目を選択した際の動作として紐付けられる。
ショートカットに追加したコマンド項目は、長押しすると任意の場所に移動できる。
同様の手順を繰り返し、以下のような感じになれば完成だ。
最後に画面右上にある「次へ」を選択。
ショートカットの名前を付けて「完了」を選択するとショートカットが保存される。
なお、ショートカット名は任意のもので構わないが、【STEP5】にてショートカットとポイントカードを紐付ける際にショートカットを選択する必要があるので、できるだけ見つけやすい、分かりやすい名前にしておいた方がいい。ここでは「決済アプリ選択」と命名した。
ここまで完了すると作成したショートカットがトップページに表示される。
【STEP5】「ポイントカード」アプリとショートカットを紐付ける
最終ステップ。特定のポイントカードを起動した際に、【STEP4】で作成したショートカットが起動できるよう設定していく。
まずは中央タブの「オートメーション」を選択。

※画像中央部の白枠は加工したもの
オートメーションを使うと、特定アプリの起動に対して任意のショートカットを起動するよう設定できる。
ここでは「ポイントカード」アプリの起動に対して【STEP4】で作成したショートカットを起動するよう設定していく。
画面右上の「+」を選択。
「個人用オートメーションを作成」を選択。
少しスクロールして「App」を選択。
青文字の「選択」をタッチし、アプリ一覧画面から紐付けたいポイントカードを選択する。
ここでは「Tポイントカード」を設定した。次に画面右上の「次へ」を選択。
なお、複数アプリ(複数ポイントカード)を選択することも可能。ここらの設定は後からでも変更できる。
「アクションを追加」を選択。
「スクリプティ」→「ショートカットを実行」と進む。
追加されたアクションコマンド内の「ショートカット」(青文字部分)をタッチ。
ポイントカードの起動に合わせて起動したいショートカットを選択する。ここで【STEP4】で作成したショートカットを選択する。
【STEP4】で作成したショートカットが指定されたら画面右上の「次へ」を選択。
最終確認画面で「実行の前に尋ねる」がONになっているのを確認して「完了」選択。
以上で完成。ショートカットと紐付けた「ポイントカード」アプリを起動すると画面上部にアラートが表示され、該当アラートをタッチすると決済アプリが選択・起動できる。
操作方法
- ショートカットと紐付けた「ポイントカード」アプリを起動
- 「ポイントカード」アプリを使う
- 画面上部に表示されたアラートを選択
- 選択肢から使いたい決済アプリを選ぶ
- 決済アプリに移動
- 決済アプリを使う
なお、3で表示されるアラートは少し時間が立つと消えてしまうが、通知画面に残っているアラートをタッチすれば4以降が続けて起動できるので問題ない。
関連記事


