ワイヤレスイヤホン

オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」レビュー|動画を楽しむための低遅延ワイヤレスイヤホン

2021年8月12日

1962年創業の国産オーディオメーカー大手「オーディオテクニカ」。

2018年に完全ワイヤレスイヤホン市場に参入。これまでスポーツモデル、ハイエンドモデルを中心に手がけていたが、2020年10月にエントリーモデルとなる新作を発表。

それが今回レビューするオーディオテクニカ製「ATH-SQ1TW」。

市場価格8,000円前後。今までになくポップで明るいデザインに一新され、女性でも気軽に使いやすい。

見てくれだけでなく、ボーカル主体のオーディオと圧倒的な低遅延性能を搭載。YouTubeやAmazonビデオなど動画再生のためのオーディオデバイスとして特化した。

音楽だけを聞く人よりかは動画メインで音を聞いている人におすすめの製品だ

以下レビューしていこう。

【レビュー対象製品】オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」

発売時期2020年10月
市場価格8,000円前後

カラーリングは6色(ブラック、ホワイト、ネイビーレッド、ピンクブラウン、ブルー、マスタード)。レビューはピンクブラウンで行う。

○ オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」の評価ポイント

  • ボーカル主体で楽しめるオーディオ
  • 動画どころか音ゲーでも音ズレしない低遅延性能
  • 唯一無二のおしゃれイヤホンデザイン(&ケース)

× ダメなところ

  • 対応BluetoothコーデックがSBCのみ
  • バッテリー持ちが少し悪い(ケース併用で最大19.5時間)
  • 外音取り込み機能(ヒアスルー機能)はほぼオマケ
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オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」レビュー

製品概要

・オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」は2020年10月に発売開始された完全ワイヤレスイヤホン。同社のエントリーモデルに位置づけられる。

・ボーカルを主体としたオーディオ表現、オーディオ品質に強み。製品のイメージキャラクターに声優の伊藤美来、製品コラボ動画に声優の佐倉綾音、花守ゆみりを起用するなどなかなかの声豚仕様だったりする。

・ワイヤレスイヤホンでは珍しい「低遅延モード」を搭載。対応しているBluetoothコーデックがSBCオンリーながらも動画視聴時の音ズレが全くない。アニメないし動画を見るには丁度いい。

製品スペックシート抜粋

Bluetoothバージョン5.0
Bluetooth対応コーデックSBC
防水性能IPX4
連続再生時間ケース併用で最大19.5時間
充電方法USB Type-C(有線)
通話マイクあり(ノイズカット機能なし)
ノイズキャンセリング(ANC)非対応

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コラボモデルについて

三代目 J SOUL BROTHERSのNAOTOがプロデュースするブランド「STUDIO SEVEN」とのコラボモデルあり。市場価格は1万円前後。

中身はそのまま通常版と同じ。外観デザインだけが変更される。

同梱品

製品本体ほか、充電ケーブル(USB Type-C to A)、替えのイヤーピースが付属。

イヤーピースはXS、S、M、Lの4種類が付属。初期装備はMサイズ。

 

外観・サイズ感

直径5cmほど

厚み3.3cmほど

ケースサイズは直径5cmほど、厚み3.3cmほど。

他社製品に比べてもコンパクト。ハンドクリームの(小)容器くらいの大きさ。

左右対称のスクエアデザインがこれまたおしゃれ

耳元アクセサリー感あるスクエアデザインが特徴的。

また、イヤホン本体からはみ出るようにして付いてる耳型パーツがこれまた良いアクセントであり存在感に。僕はこういうの好きです。

イヤホンサイズは小さめ。おかげで耳の穴にきれいに収まる。イヤーピースのサイズを調整すればホールド感もばっちしだ。

イヤホンは片耳5g程度と軽め。長時間の装着でも耳への負担は少ない。もとより動画を視聴するために長時間装着し続けるシチュエーションでも問題なさそう。

 

ペアリング接続のこと

オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」の主なペアリング仕様

マルチペアリング対応(最大?台)※5台は繋げた
初回のペアリングケース蓋を開けば自動でスタート
2回目(2台目)以降のペアリング現在のペアリングを解除→ペアリングしたいデバイスのBluetooth設定画面からスキャン
マルチポイント非対応
複数デバイス間のペアリング切り替え方法現在のペアリングを解除→切り替えたいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名を選択

「Google Fast Pair」によるペアリング接続可能

Googleが提供するペアリング簡素化システム「Google Fast Pair」に対応。

Android 6.0以上のAndroidスマホを使っている人であれば、専用のポップアップ画面が表示され、そのままワンタッチでペアリング接続できる。

新規ペアリングモードの起動コマンドは用意されず...?

他社製品だとタッチ操作コマンドで新規ペアリングモードを起動できるのが一般的なのだが、そうしたコマンドはマニュアル読んでも見つからず。

代替となる2回目(2台目)以降のペアリング方法だが、まず現在ペアリングしているデバイスのBluetoothをオフにして、イヤホンが「再接続」していない状態にする。

そのあと、ペアリングしたいデバイスのBluetooth設定画面からBluetooth製品をスキャンすれば新たなBluetoothデバイスとしてイヤホンが検出され、ペアリング接続できる。

複数デバイス間のペアリング切り替えはひと手間あり

ペアリング切り替えは先に現在のペアリングを解除する必要あり。

ペアリングの解除とはBluetooth接続の解除のこと。現在ペアリングしているデバイスのBluetoothをオフにすれば、そのままイヤホンとのペアリングが解除される。

 

オーディオ性能

オーディオはボーカル主体で楽しめる

オーディオ比率で言うとボーカル6:バックサウンド4くらいでミックス。ボーカル主体でオーディオを楽しみたい、動画を見たいという人におすすめ

土台の音は中音域〜高音域。低音は少し引っ込んでいる感があるが、その分、長時間のリスニングでも聞き疲れないので一長一短といったところだろうか。

アンダー1万円のワイヤレスイヤホンならではの下手な低音ブーストがなく、まだ純オーディオ路線の潔さがあって良い。

 

ノイズキャンセリングは非対応

ノイズキャンセリングことアクティブノイズキャンセリング(ANC)には非対応。

 

外音取り込み機能(ヒアスルー機能)

外音取り込み機能はオマケ程度

右イヤホンのタッチパッドを2秒長押しで外音取り込み機能が起動する(オーディオテクニカいわくの”ヒアスルー機能”)。

ただ、あまり目立った効果は見られない。気持ち、ほんの少しだけ周囲の音が大きくなったかな?という微細な心の持ちよう程度の変化しかない。

ほぼほぼオマケ程度の機能と言ってしまって問題ないと思う。

 

ワイヤレス接続の安定感

思っていたよりも安定した使い勝手

対応しているBluetoothコーデックがSBCオンリーなので不安だったものの、そこまで極端な音飛び、ブツ鳴り、接続切れは見られない。

周囲の電波マンの干渉具合にもよるが、普通に電車の中でも使えているし、自宅などで使う分には不満も感じない。

低遅延は同製品最大のセールスポイント

左イヤホンのタッチパッドを3秒長押しで「低遅延モード」が起動できる。

少しばかり音質が落ちるが、その分、音ゲーやFPSプレイでも文句ない圧倒的な低遅延オーディオが味わえる。

音ズレ確認動画(参考:YouTube)で見てもほぼほぼコンマ0秒クラス、2万円クラスの高級ワイヤレスイヤホンと比べても遜色ない低遅延性能が確認できた。

ちなみに、低遅延モードOFFでもそこまで遅延は酷くない。動画を見るくらいであれば低遅延モードOFFのままでも問題ないと思う。

 

バッテリーまわりのこと

充電はUSB Type-C(有線)オンリー

充電ポートはUSB Type-C

USB Type-Cケーブルを使った有線充電のみ対応。15分の充電で60分相当のバッテリーが溜められる急速充電機能あり。

ワイヤレス充電(Qi充電)には対応せず。

バッテリー駆動時間は他社よりも少し少なめ

バッテリー駆動時間はイヤホン単体6.5時間、ケース併用で最大19.5時間

業界基準のAirPodsがケース併用で24時間、ノイズキャンセリング対応イヤホンでも同20時間前後の時代なので、ノイズキャンセリング非対応モデルで19.5時間と考えると少し少なめ。

とはいえ、1日3時間使っても6日〜7日はケース充電だけで使いまわせる。19.5時間がそこまで酷いわけではない。

 

そのほかチェックしておきたい細かなこと

通話マイク性能は普通(ノイズカットなし)

通話マイクあり

イヤホン本体に通話マイクを内蔵。着信通話を受けるマイクとして、テレワーク用途のマイクとして利用できる。

ただ、ノイズカット機能を搭載しないごく一般的な無指向性(全指向性)の通話マイクとなる。雑音や騒音、自宅の生活音など含めて均一に周囲の音を集音してしまう。

そのため、基本的には静かな場所での利用に留めた方がいい。騒音のある場所ならスマホのマイクの方がまだ優秀だ。

 

タッチセンサー動作は問題なし

タッチセンサー

左右イヤホンにタッチセンサーを搭載。

押し間違いやタッチの反応処理の悪さもなく、複数回タッチもストレスないレベルで認識される。

タッチ操作コマンドについて

タッチ操作コマンドは以下のとおり(コマンドの割り当て変更不可)。

右イヤホン左イヤホン
1回タッチ再生/停止音量上げる
2回タッチ次の曲へ進む音量下げる
3回タッチ前の曲へ戻る--
2秒長押し外音取り込み機能ON/OFF--
3秒長押し--低遅延モードON/OFF

着信時に左右どちらかを1回タッチで着信対応できる。着信終了は2秒長押し。着信時に2秒長押しで着信拒否。

 

防水性能はIPX4とまずまず

AirPods Pro同等のIPX4の防水性能。

防水とはいえ、さすがに潜水利用やプール利用は無理だが、雨天時の屋外利用やジムやジョギングなど水っ気のある場所で使う程度なら問題ない。

 

専用アプリは非対応

オーディオテクニカは専用アプリ「Audio-Technica|Connect」を提供しているものの、レビューモデル(ATH-SQ1TW)はアプリ対応機種に含まれず。

 

この記事のまとめ

オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」をレビューしてきた。

○ オーディオテクニカ「ATH-SQ1TW」の評価ポイント

  • ボーカル主体で楽しめるオーディオ
  • 動画どころか音ゲーでも音ズレしない低遅延性能
  • 唯一無二のおしゃれイヤホンデザイン(&ケース)

× ダメなところ

  • 対応BluetoothコーデックがSBCのみ
  • バッテリー持ちが少し悪い(ケース併用で最大19.5時間)
  • 外音取り込み機能(ヒアスルー機能)はほぼオマケ

ボーカル主体のオーディオ、圧倒的な低遅延、イメージキャラクターに声優起用。アニメや映画を見るために作られたと言っても過言ではない、徹底したコンセプト製品との印象を受けた。

音楽だけを聞く人よりかは、普段からYouTubeやAmazonビデオなど動画を主体にして音を聞いている人におすすめの製品だと思う

低遅延モードにすれば音ゲーやFPSもこなせるので、もとよりオーディオではなく低遅延ワイヤレスイヤホンとして購入を検討してもいいかもしれない。

 

レビュー対象製品

 

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