Appleが提供する3Dオーディオサービス「空間オーディオ」。
従来はApple Musicくらいでしか使えなかったが、2021年9月に配信開始された「iOS 15」へのアップデートに伴い、YouTubeやNetflixといった動画アプリでも空間オーディオが使えるように。今や十分に実用段階にあるサービスだ。
この記事では、AirPodsシリーズで空間オーディオを使う方法についてまとめた。記事を参考に試してみてほしい。
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空間オーディオを使うための準備
空間オーディオに対応しているiPhone・iPad一覧
iPhoneはiPhone 7以降の機種、iPadは直近数年のモデル(以下リスト参照)で利用できる。
空間オーディオ対応のiPhone一覧
- iPhone 7以降の機種すべて
空間オーディオ対応のiPad一覧
- iPad Pro 12.9(第3世代〜)
- iPad Pro 11(第1世代〜)
- iPad Air(第3世代〜)
- iPad(第6世代〜)
- iPad mini(第5世代〜)
iPhoneはiOS 14以上、iPadはiPadOS 14以降にアップデートしておく必要がある。
なお、YouTubeなど動画コンテンツの空間オーディオ対応はiOS 15、iPadOS 15以降となる。上記リスト機種であればすべてアップデート対応している(参考|iOS 15、iPadOS 15 の対応機種リスト)。
一部のAndroidスマホであれば、Apple Musicの一部の楽曲のみ空間オーディオ仕様で再生できる
AndroidスマホとAirPodsをペアリングした場合、Apple Musicで配信される「Dolby Atmos」楽曲のみ空間オーディオ仕様で再生できる。
ただ、すべてのAndroidスマホで空間オーディオが使えるわけではなく、対応機種はスマホ機能としての「Dolby Atmos」が使えるAndroidスマホのみ。もっぱらXperia、AQUOS、Galaxyなどが該当する。
iPhone・iPadで使える空間オーディオよりも多分に機能制限されており、YouTubeやNetflixといった動画コンテンツの空間オーディオには対応しない。
空間オーディオに対応しているAirPods一覧
空間オーディオに対応しているAirPodsは以下のとおり。
- AirPods Pro
- AirPods 第3世代(2021)
- AirPods Max
【本題】iPhone・iPadでの空間オーディオの使い方
空間オーディオを機能ONにする方法
空間オーディオはアプリごとに機能ONにする必要あり。初期状態ではいずれも機能OFFとなる。
手順としては以下のとおり。
- コントロールセンターを開く
- 音量バーを長押し
- 「ステレオを空間化」をONに
1. コントロールセンターを開く

「コントロールセンター」とはこの画面のこと
先に空間オーディオに対応しているアプリを起動してメディア再生した状態にしておく(再生して一時停止の状態でも可)。
あくまで空間オーディオはアプリごとの設定となるため、アプリを起動しないことには設定できない。
2. 音量バーを長押し

ここらへんを長押し
音量バーを長押しすると詳細ページに入れる。
3. 「ステレオ空間化」をONに
「ステレオを空間化」の項目があるので1回タッチ。
「固定」「ヘッドトラッキング中」を選択すると空間オーディオに切り替わる。
「ヘッドトラッキング中」に設定すると頭の向きに合わせて音が鳴る向きも変化する。ASMRご用達の変態機能だ。
「固定」に設定するとヘッドトラッキングがOFFになり、空間オーディオだけがONになる。
これで空間オーディオを使う準備は完了。
空間オーディオに対応しているアプリは?
以前はApple MusicとApple TVしか対応していなかったが、iOS 15へのアップデートに伴い一気に対応サービスが増えた。
主に以下のようなアプリで空間オーディオが利用できる(2021年11月時点で筆者が確認した限り)。
- Apple Music(ミュージックアプリ)
- Apple TV
- YouTube
- YouTube Music
- Netflix
- Amazonビデオ
- Amazon Music HD
- Spotify
- LINE MUSIC
- U-NEXT
- ABEMA
- Google Podcast
Apple Music(ミュージックアプリ)はサブスク楽曲だけでなく、購入した楽曲、ローカルに保存してある楽曲も含めて空間オーディオ仕様で再生できる。
アプリが空間オーディオに対応しているかの確認方法
端的な話、コントロールセンターから空間オーディオが機能ONにできるかどうかを確認すればいい。
アプリで何かしらオーディオ再生している状態にして、先に紹介した手順でコントロールセンターを開き、音量バーを長押しして、「ステレオを空間化」の項目があれば、そのアプリは空間オーディオに対応している。
なおかつ、ヘッドトラッキングをONにして顔を左右に動かしたときに左右イヤホンのどちらかに音が移動していれば、間違いなくそのアプリは空間オーディオ対応だ。
空間オーディオに対応していないアプリだと音量バーしか表示されない。
【補足】Androidスマホで部分的な空間オーディオを使う方法
「Dolby Atmos」に対応しているAndroidスマホとAirPodsをペアリングすれば、Apple Musicの「Dolby Atmos」対応楽曲のみ空間オーディオ仕様で再生できる。
設定方法は以下のとおり。
- 「Apple Music」アプリ起動
- 「設定」画面を開く
- 「ドルビーアトモス」をONに
1. 「Apple Music」アプリ起動
アプリストアでAndroid版の「Apple Music」アプリがダウンロードできる。
2. 「設定」画面を開く
トップページの画面右上のボタンをタッチ。「設定」を選択する。
3. 「ドルビーアトモス」をONに
オーディオ項目にある「ドルビーアトモス」をONに。これで準備完了。
「Dolby Atmos」対応楽曲について
検索画面で「Dolby Atomos」(あるいは”空間オーディオ")と入力すれば対応楽曲が探せる。
AppleによるDolby Atomos楽曲(空間オーディオ楽曲)の特集ページはこちら。
対応楽曲の9割方が洋楽。テイラー・スウィフトやビリー・アイリッシュらの曲がある。Jpop(日本語曲)は少なく、Adoの「踊」、Alexandrosのマフティーダンス(閃光)あたりがめぼしいところ。

空間オーディオ対応の日本語曲は少ない...
この記事のまとめ
AirPodsシリーズで空間オーディオを使う方法をまとめてきた。
もっぱらiPhone・iPadユーザーでAirPodsを使っている人であれば、積極的に空間オーディオを活用したいところ。通常の音楽再生ですら空間オーディオにすると音の厚みが増し、音の強弱が生まれる。AirPodsはフラットな音質、言い換えればのっぺりとした音質だが、空間オーディオとセットで使えばそのイメージが過去のものとなる。
他社の空間オーディオ(3Dオーディオ)よりも明確に違いがわかりやすく、オーディオオタクでなくともカジュアルに楽しめる。記事を参考にぜひ試してみてほしい。
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