Apple製品はじめ、スマホ、タブレット、ノートPC、はてはNintendoSwtichまでも統合する充電規格「USB PD」。勝手の便利さ一方、充電ケーブル選びでいくらか制約あり、なかなか初見ではわかりにくいのが実情だ。
そこで、この記事ではUSB PD充電で使える充電ケーブルを種類別に一挙解説。充電ケーブルの端子形状、出力制限など解説しながら充電ケーブルを紹介していく。
USB PD充電で使える充電ケーブルを探している人は記事をチェックしてみてほしい。
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USB PD充電ケーブルを選ぶために知っておきたい基本事項
1. USB PD充電はUSB Type-Cケーブルのみで可能
USB PD充電は、USB Type-Cケーブルで充電することを前提にした急速充電規格。
ケーブルの片一方がmicroUSBやUSB Type-AなどUSB Type-C以外の充電ケーブルだと、そもそもUSB PD充電にならないので注意。
2. ライトニング端子を使ったUSB PD充電ケーブルはApple公式の例外品
前述とおり、USB PD充電はUSB Type-Cケーブルを前提にした急速充電規格だが、例外もある。その代表格がAppleが手がけるライトニング端子とUSB Type-C端子を繋いだ特殊なUSB PD充電ケーブル。
同ケーブルを使えばライトニングポートを搭載するiPhone、iPadでもUSB PD充電が可能になる。
なお、サードパーティが手がけるケーブルだとMFi認証(Apple認証)を取得した製品でないとUSB PD充電にならないので注意。USB PD充電は急速充電相当の出力になるが、MFi認証のないケーブルだと通常充電の出力にとどまる。
3. Surface Connect端子を使ったUSB PD充電ケーブルも例外だが、ほぼ非公式
SurfaceデバイスでおなじみSurface Connect端子。
先のライトニング端子を使ったUSB PD充電ケーブル同様に、Surface Connect端子とUSB Type-C端子を繋いだUSB PD充電ケーブルなら一部SurfaceでUSB PD充電できる。
ただ、同充電ケーブルはサードパーティが勝手にやってるだけでマイクロソフト公式というわけではない(2022年時点)。”理論上”充電できるだけであり、わりかしグレーゾーンだったりする。勝手を理解している上級者が購入検討すべきだろう。
4. 充電するだけなら「USB 2.0」「USB 3.0」はどちらでも構わない
充電ケーブルのスペックシートに記載される「USB 2.0」「USB 3.0」は充電仕様ではない。あくまでデータ転送規格であって充電ケーブルとして使うだけならどっちでも構わない。
「USB 2.0」の充電ケーブルの方が安価なのでコスパ重視の人だと「USB 2.0」を選んだ方がよさそう。
「USB 3.0」の充電ケーブルは充電だけではなく外部ディスプレイに映像出力したり、外付けHDDをケーブルで繋いでデータのやりとりしたい人におすすめだ。
USB PD充電ケーブルを種類ごとに一挙解説
【USB Type-C】to【USB Type-C】ケーブル(通常版、最大60W)
▶ ケーブル両端が【USB Type-C】の充電ケーブル。最大60Wまで通電できるスタンダード仕様。
USB PD充電できる主なデバイス
- Androidスマホ
- Androidタブレット
- iPad(USB Type-Cポート搭載モデル)
- MacBook AirなどノートPC
- Surface(USB Type-Cポートを搭載モデル)
- Nintendo Switch
ケーブル説明
USB PD充電ケーブルのスタンダード。USB PD充電器で使えば最大60Wまで出力(通電)できる。
スマホ、タブレット、ノートPC、NintendoSwitchなど市場に出回るUSB PD対応デバイスの大半は60W以内で充電できるので、大方の充電はこのケーブルでカバーできる。
おすすめ製品
Anker PowerLine+ USB-C & USB-C 2.0 ケーブル(価格1,390円)
充電器・モバイルバッテリーで知られる大手Ankerが手がけるUSB PD充電ケーブル。
1000円前後の製品にしてはケーブル太めで耐久性に優れる。とりあえずの1本としておすすめ。
【USB Type-C】to【USB Type-C】ケーブル(上位版、最大100W)
▶ ケーブル両端が【USB Type-C】の充電ケーブル。最大100Wまでの充電をサポートする。61W〜100Wの高出力充電が必要な人ならこっち。
USB PD充電できる主なデバイス
- 61W以上で充電するUSB PDデバイス(MacBook Pro 15、16など)
ケーブル説明
USB PD充電ケーブルの上位版。通常版だと最大60Wまでしか出力サポートしないが、上位版を使えば最大100Wまで出力できるようになる。
もっぱらMacBook Pro 15、16など充電出力が60W以上のデバイスを充電する場合には上位版を使いたい(というか、使わないと出力が60W制限になる)。
おすすめ製品
Anker「絡まない充電ケーブル」(Anker PowerLine III Flow)(価格1,790円)
Ankerが2021年より発売開始した新ケーブルシリーズ「絡まない充電ケーブル」。
ケーブルをぐちゃぐちゃにしても絡まない、文字どおりの絡まない充電ケーブル。ケーブル外装がシリコン素材で柔らかく、意図してケーブルを絡ませようとしても”スルッスル”とほどけていく。
ケーブル内部の強度を強めることで25000回の折り曲げに耐える耐久性を実現。一見すると軟体動物のようなフニャフニャした充電ケーブルだが、断線リスクにも強かったりする。
少しばかり割高だが、充電ケーブルにもこだわりたい人ならおすすめしたい。かくいう筆者も愛用中だ。
Apple USB-C充電ケーブル(Apple純正ケーブル)(価格1,980円)
全MacBookシリーズに付属してるApple純正ケーブル。単品購入だと少し高めなのがネックだが、紛うことなきApple純正品なので迷ったらこれでいい。
【ライトニング】to【USB Type-C】ケーブル
▶ 【ライトニング】端子と【USB Type-C】端子が繋がったUSB PD充電ケーブル。ライトニングポートを搭載したiPhone、iPadをUSB PD充電するのに使う。
USB PD充電できる主なデバイス
- iPhone(iPhone 8以降)
- iPad Pro 10.5
- iPad Pro 12.9(第1世代、第2世代)
ケーブル説明
iPhone、iPadをUSB PD充電できる特殊ライトニングケーブル。
Apple純正ケーブルほかサードパーティ製品も存在するが、USB PD充電できるのはMFi認証(Apple認証)を取得したケーブルに限られる。MFi認証を取得していない野良ケーブルだとUSB PD充電できず、通常充電にしかならないので注意。
おすすめ製品
Apple Lightning USB-Cケーブル(Apple純正ケーブル)(価格1,980円)
言うことなしのApple純正品。
MFi認証の有無のチェックだったり、この手のケーブル選びが面倒くさい人なら黙って純正品1択。サードパーティ製品よりも数百円高いだけなので意外とコスパよい。
Anker PowerLine II USB-C & ライトニングケーブル(価格1,590円)
大手Ankerが手がける充電ケーブル。MFi認証(Apple認証)取得済み。カラーリングは黒と白の2種類を用意。
いたって特色ある製品ではないのだが、スタンダードinスタンダードな充電ケーブルなので使い勝手は文句なし。価格1,590円と安価なのでコスパの面からもおすすめだ。
【Surface Connect】to【USB Type-C】ケーブル
▶ 【Surface Connect】端子と【USB Type-C】端子が繋がったUSB PD充電ケーブル。
USB PD充電できる主なデバイス
- 最新Surface(もっぱら2017年以降のモデル)
ケーブル説明
Surface Connect端子経由でのUSB PD充電を可能にする充電ケーブル。ほぼほぼ非公式だが、充電仕様として問題なし。
おすすめ製品
Sisyphy ナイロンSurface PD 急速充電ケーブル(価格1,800円)
ほぼノンブランドのサードパーティ製品。似たような製品がいくつも登場しては消えていく同ジャンル製品の中で比較的長い間、販売が続いている。価格も相場相当の1,800円なので丁度いい。
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