日本を代表する電機メーカーにしてオーディオメーカーの「ソニー」。
国産オーディオメーカーならではの音質のよさ、そしてノイズキャンセリングはじめとした最新機能を兼ね備えた製品を展開。AirPods無双が続くワイヤレスイヤホン業界に風穴を開けつつある。
この記事ではソニーのワイヤレスイヤホンの選び方を解説。おすすめモデルも一緒に紹介していく。
完全ワイヤレスイヤホンほかオープンイヤーイヤホン、ネックバンド型ワイヤレスイヤホンの情報もまとめているので、こちらもチェックしてみてほしい。
この記事の目次(タッチで移動)
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ソニーのワイヤレスイヤホンの選び方
ソニーのワイヤレスイヤホンの種類
ソニーが展開するワイヤレスイヤホンの種類は大きく分けて以下3つ。
- 完全ワイヤレスイヤホン
- オープンイヤーイヤホン
- ネックバンド型ワイヤレスイヤホン
1. 完全ワイヤレスイヤホン
完全ワイヤレスイヤホンはケーブルなしの耳栓型のイヤホン。今日のワイヤレスイヤホンの花形モデル。
耳栓型のイヤホンデザインとあり遮音性が高い。ノイズキャンセリング(騒音カット機能)と組み合わせることで無音に近い静寂空間が作れる。
2. オープンイヤーイヤホン
オープンイヤーイヤホンはソニーいわくの"ながら聴き”イヤホンのこと。
イヤホンを装着したままでも周囲の音が聞き取れる。さながら骨伝導イヤホンのようにして利用できるワイヤレスイヤホンだ。
3. ネックバンド型ワイヤレスイヤホン
ネックバンド型ワイヤレスイヤホンは、左右イヤホンをケーブルで繋いだ半ワイヤレスイヤホン。スマホやPCとの接続自体はBluetoothで行う。
完全ワイヤレスイヤホン(オープンイヤーイヤホン)のようなイヤホンの紛失リスク、抜け落ちリスクなし。全体的に価格も安めなのでコスパ重視の人にもおすすめ。
ソニーワイヤレスイヤホンの主なイヤホン機能は次のとおり
機能名 | 効果 |
ノイズキャンセリング | 周囲の騒音を低減する |
外音取り込み機能 | イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる |
LDAC | ハイレゾ相当の高音質なオーディオ再生が可能に |
DSEE | 音楽データを高音質に自動補正(ソフトウェア補正) |
マルチポイント | 複数デバイスの同時接続&音声出力元の自動切り替え可能に |
ソニーのワイヤレスイヤホンは音質もちろん機能面も優れる。いくつかある機能の中で上記の6つは最低限チェックしておきたい。
特にノイズキャンセリングはソニーイヤホンの代名詞的な機能。周囲の騒音と似た機械音を発生させることで騒音を中和。この中和する精度が非常に高く、低周波音を中心にもろもろ騒音がカットできる。
【概略】ソニーのワイヤレスイヤホンを一覧チェック
2022年8月時点の現行モデル(&一部過去モデル)は以下のとおり。
完全ワイヤレスイヤホン
製品名 | 市場価格 | 製品特徴 |
LinkBuds S | 2.1万円 | コンセプトモデル(軽量コンパクト) |
WF-1000XM4 | 2.8万円 | 現行フラッグシップモデル |
WF-C500 | 1万円 | 現行エントリーモデル |
WF-1000XM3 | 1.5万円 | 一世代前のフラッグシップモデル |
オープンイヤーイヤホン
製品名 | 市場価格 | 製品特徴 |
LinkBuds | 1.7万円 | 事実上の骨伝導イヤホン |
ネックバンド型ワイヤレスイヤホン
製品名 | 市場価格 | 製品特徴 |
WI-1000XM2 | 3.6万円 | フラッグシップモデル |
WI-SP510 | 9,000円 | マルチポイント対応モデル |
WI-C100 | 5,000円 | 上位スタンダードモデル |
WI-C310 | 4,000円 | 格安スタンダードモデル |
ソニーの完全ワイヤレスイヤホンはこれ
ソニー「LinkBuds S」(WF-LS900N)
市場価格:2.1万円前後(Amazonで製品をチェック)(レビュー記事を見る)
2022年6月発売。軽量コンパクトなハイエンドモデル。今日のソニーイヤホンの主要機能はもろもろ搭載している。
オープンイヤーイヤホン「LinkBuds」の兄弟モデルとあり、イヤホンの装着感は非常に軽い。イヤホン重量は片側4.8gと相場6gに比べて軽量だ。
イヤホンサイズも小さめなので女性もちろん耳が小さい人にもおすすめ。
当初の販売価格は2.7万円だったが、昨今では2.1万円前後まで値下げ。機能&スペックと比較してコスパよいので狙い目。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体9時間 |
ケース併用で最大30時間 | |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | IPX4 |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ○ |
外音取り込み機能 | ○ |
マルチポイント | × |
カラーリングはホワイト、ブラック、エクリュの3色展開。
レビュー記事を見る
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ソニー「LinkBuds S」レビュー|軽量コンパクトなノイズキャンセリングイヤホン。”ながら聴き”はオマケ
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ソニー「WF-1000XM4」
市場価格:2.8万円前後(Amazonで製品をチェック)(レビュー記事を見る)
2021年6月に発売開始したソニーの現行フラッグシップ「WF-1000XM4」。
Bluetoothオーディオコーデック「LDAC」に完全ワイヤレスイヤホンで世界初対応。Androidスマホと接続すればハイレゾ相当の高音質なオーディオ再生が可能になる(iPhoneはLDAC非対応)。
重厚感あるイヤホンデザインが魅力な一方、イヤホン重量も8g超とヘビー級。イヤホンサイズも大きめで女性や耳が小さい人だと長時間のイヤホン装着で耳が痛くなるかもしれない。できれば試着などで先に装着感を確かめたい。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間 |
ケース併用で最大36時間 | |
充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
防水 | IPX4 |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ○ |
外音取り込み機能 | ○ |
マルチポイント | × |
カラーリングは黒とシルバーの2色展開。
レビュー記事を見る
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ソニー「WF-1000XM4」レビュー【世界初LDAC対応ワイヤレスイヤホン】
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ソニー「WF-C500」
市場価格:1万円前後(Amazonで製品をチェック)(レビュー記事を見る)
2021年10月発売。ソニーの現行スタンダードモデル。
ノイズキャンセリングやLDACなど最新機能に対応していないものの、オーディオ性能に関しては上位版モデルに準拠。ソニーらしいボーカルサウンドを重視したオーディオ・チューニング。ソニー独自の音質補正機能「DSEE」と組み合わせることで音の解像度も引き上がる。
本体重量は片側5gと軽量級。サイズも小さめなので女性や耳が小さい人にもおすすめ。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体10時間 |
ケース併用で最大20時間 | |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | IPX4 |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | × |
外音取り込み機能 | × |
マルチポイント | × |
カラーリングはホワイト、ブラック、グリーン、オレンジの4色。
レビュー記事を見る
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1万円で買えるソニーのワイヤレスイヤホン「WF-C500」レビュー
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ソニー「WF-1000XM3」
市場価格:1.5万円前後(Amazonで製品をチェック)(レビュー記事を見る)
2019年7月に発売開始した一世代前のソニー・フラッグシップモデル。WF-1000XM4登場後も価格を値下げして販売継続中。
現在なお通用する高性能ノイズキャンセリングを搭載するほか、オーディオをハイレゾ相当に音質補正する「DSEE」機能もあり。音の解像度は極めて高い。最新モデルよりかは実用性重視の人であれば2022年現在でも十分におすすめできるスペック製品だ。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間 |
ケース併用で最大36時間 | |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水 | × |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ○ |
外音取り込み機能 | ○ |
マルチポイント | × |
カラーリングは黒とシルバーの2色展開。
レビュー記事を見る
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ソニー「WF-1000XM4」レビュー【世界初LDAC対応ワイヤレスイヤホン】
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ソニーのオープンイヤーイヤホンはこれ
ソニー「LinkBuds」(WF-L900)
市場価格:1.7万円前後(Amazonで製品をチェック)(レビュー記事を見る)
2022年2月発売。イヤホンを装着したままでも周囲の音が聞き取れるオープンイヤーイヤホン。骨伝導イヤホン代わりに使いたい人におすすめ。
イヤホン重量は片側4.1gと”超"軽量級。イヤホンサイズも小さめなので長時間のイヤホン装着でも疲れない。
もとより”ながら聴きイヤホン”、移動時間などに長時間と耳に付けっぱなしにすることを前提に設計されたイヤホンであり、そのコンセプトに偽りなき製品スペックを併せ持つ。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体5.5時間 |
ケース併用で最大17.5時間 | |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | IPX4 |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | × |
外音取り込み機能 | × |
マルチポイント | × |
カラーリングは白と黒の2色展開。
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ソニー「LinkBuds」(WF-L900)レビュー|骨伝導イヤホン代わりに使える”ながら聞き”ワイヤレスイヤホン
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ソニーのネックバンド型ワイヤレスイヤホンはこれ
ソニー「WI-1000XM2」
市場価格:3.6万円前後(Amazonで製品をチェック)
2019年9月発売。ネックバンド型ワイヤレスイヤホンながらノイズキャンセリングに対応。さらにはLDAC(ハイレゾ相当再生)に対応するなど完全ワイヤレスイヤホンの上位版モデル顔負けのスペックを揃えた。
左右イヤホンがケーブルで繋がっているので完全ワイヤレスイヤホンよりもイヤホンの紛失リスクは低い。収納するための専用ポーチも付属するので外に持ち出して使いたい人にもおすすめ。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体15時間 |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | ✗ |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ○ |
外音取り込み機能 | × |
マルチポイント | × |
カラーリングは黒とシルバーの2色展開。
ソニー「WI-SP510」
市場価格:9,000円前後(Amazonで製品をチェック)
2020年6月発売。ソニーのネックバンド型ワイヤレスイヤホンの中では唯一となるマルチポイント対応モデル。
OS、メーカー関係なく最大2台のデバイスを同時接続できる。なにかしらオーディオ再生しているデバイス側に自動で音声出力が切り替わる。
手動でペアリングを切り替える必要ないので普段から「スマホ←→PC」間などでイヤホンを使いまわしている人だと重宝すること違いない。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体15時間 |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | IPX5 |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
カラーリングはブルー、ブラック、オレンジの3色展開。
ソニー「WI-C100」
市場価格:5,000円前後(Amazonで製品をチェック)
2022年6月に発売開始した新作モデル。スタンダードモデルの位置づけだが、非常にコスパよい1品に仕上がった。以下の内容がアップグレードされた。
- 25時間使えるロングバッテリー搭載
- IPX4の防水対応(雨、汗など問題なし)
- ソニーの音質補正「DSEE」に対応
- イコライザー調整に対応
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体25時間 |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | IPX5 |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | ✗ |
カラーリングはブラック、ホワイト、ブルー、ベージュの4色展開。
ソニー「WI-C310」
市場価格:4,000円前後(Amazonで製品をチェック)(レビュー記事を見る)
2019年7月発売。価格4,000円で購入できる格安モデル。
安かろう悪かろうでは終わらない、"ソニー"ブランドを汚さぬ1品。
ソニーイヤホンらしくボーカル重視のオーディオ・チューニングで仕上げており、低価格帯のイヤホンにしては音が明瞭。安物ならではの低音こもりがない。この点、紛うことなき評価ポイント。
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体15時間 |
充電方法 | USB Type-C(有線) |
防水性能 | ✗ |
通話マイク | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | ✗ |
カラーリングはブラック、ホワイト、ゴールド、ブルーの4色展開。
レビュー記事を見る
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4000円で買える!ソニー謹製ネックバンド型ワイヤレスイヤホン「WI-C310」(WI-C200)レビュー
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【おすすめ】迷ったら次の2製品がおすすめ
当サイトでもレビューしたソニーのおすすめワイヤレスイヤホンは次の2つ。
- LinkBuds S(価格2.1万円)
- WF-C500(価格1万円)
1. LinkBuds S(WF-LS900N)(価格2.1万円)
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
LDAC(ハイレゾ相当再生) | 対応 |
DSEE(音質補正) | 対応 |
マルチポイント | ✗ |
ソニーの最新コンセプトモデル「LinkBuds S」。
女性や耳が小さな人でも使いやすい軽量コンパクトなイヤホン。
フラッグシップモデルの「WF-1000XM4」が重量8g(片側)なのに対して「LinkBuds S」は5gしかない。イヤホンサイズも小柄で長時間のイヤホン装着でも耳が痛くならない。この点、なによりの魅力だ。

イヤホンサイズは非常にコンパクト。そして軽い。
音質や機能面はフラッグシップモデルの「WF-1000XM4」に準拠。ノイズキャンセリング、外音取り込み機能、LDAC、DSEEなどなど利用できる。
「DSEE」は音質をハイレゾ相当に補正可能。手持ちの音源もちろんYouTubeやNetflixのオーディオも高音質化されるのでスマホで動画コンテンツを日常的に視聴している人だと満足度は高そうだ。
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2. WF-C500(価格1万円)
ノイズキャンセリング | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
LDAC(ハイレゾ相当再生) | ✗ |
DSEE(音質補正) | 対応 |
マルチポイント | ✗ |
ソニーの現行スタンダードモデル「WF-500C」。2021年10月に発売開始した。
ソニー・オーディオを堅実に受け継いだ実力派イヤホン。正味1万円のワイヤレスイヤホンながらソニーの音質補正機能「DSEE」に対応。ソニーらしいボーカル重視の明瞭サウンドが楽しめる。
ノイズキャンセリングはじめとした最新機能こそ対応していないが、音楽を聞くため、動画を見るためのイヤホンとして十分に役を果たしている。
上位版モデルに比べて軽量コンパクトなイヤホンなのも評価ポイント。イヤホン重量が片側5gと軽いのに加え、さながら和紙のような外観素材と相まって軽いつけ心地を実現した。長時間とイヤホンを付けっぱなしにしたい人におすすめだ。
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この記事のまとめ
ここまでソニーのワイヤレスイヤホンをまとめてきた。
公式サイトを覗くとワイヤレスイヤホンだけでも10製品近くが並んでいるが、現行モデルで言えば「LinkBuds S」「WF-1000XM4」「WF-500C」あたりが主流。
本命は「LinkBuds S」。コスパ重視の人であれば「WF-500C」がおすすめ。
ソニーのワイヤレスイヤホンだけあって、やはりオーディオ性能がよい。ソニー独自の音質補正機能「DSEE」を活用すれば音の解像度も高まる。オーディオにこだわりたい人ならソニーは検討して損はない。
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