コスパに定評ある中国シャオミから登場した新作ワイヤレスイヤホン「Xiaomi Redmi Buds 3 Pro」。
価格7,000円ながらノイズキャンセリングやケースのワイヤレス充電(Qi充電)、そしてマルチポイント機能にも対応する。
特に注目すべきがマルチポイント。最大2台のデバイスを同時接続。なにかしらオーディオ再生しているデバイス側に音声出力が自動で切り替えられる。
都度ペアリングを切り替える必要ないため、日常的にスマホ←→PC間でワイヤレスイヤホンを使いまわしている人だと重宝すること違いない。オーディオ再生を開始するだけで音声出力先だけ切り替わる。
この記事では「Xiaomi Redmi Buds 3 Pro」をレビューしていく。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro 製品評価
発売時期 | 2021年10月 |
市場価格 | 6,990円 |
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro の製品評価は以下のとおり。
低音 | (3) |
中音 | (4) |
高音 | (3) |
イヤホンの装着感 | (4) |
ノイズキャンセリング | (3) |
外音取り込み機能 | (3) |
マイク性能 | (5) |
バッテリー性能 | (4) |
ここがGood!!
- U1万円でマルチポイント対応、2台のデバイス間をペアリング切り替えせずに使える
- 業界トップクラスの通話マイク性能
- ジュエリーのようなイヤホンデザインがおしゃれ
- ケースのワイヤレス充電(Qi充電)対応
ここがBad...
- 音質は微妙(人によって好き嫌いが分かれそう)
- ノイズキャンセリング性能は弱め
- 専用アプリなし、イコライザー調整などカスタム一切不可
製品カラーリングは2色
カラーリングはグレーとブラックの2色。レビューはグレーで行う。
この記事の目次(タッチで移動)
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Xiaomi Redmi Buds 3 Pro の製品概要
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体6時間 |
ケース併用で最大28時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
専用アプリ | × |
付属品
イヤーピース(S・M・L)、USBケーブル、取扱説明書が付属する。
取扱説明書は日本語表記あり。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro のペアリング仕様
ペアリング仕様抜粋
Google Fast Pair | × |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
Bluetooth設定画面からのワンタップでのペアリング切り替え | ×(先に現在のペアリングを解除する必要あり) |
新規ペアリングモードの起動方法 | ケースに左右イヤホンをセット → ケースふたを開いた状態でペアリングボタンを3秒長押し |
Google Fast Pair とは?
Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。
Android OS 6.0以上のスマホであれば、専用のポップアップ画面からワンタッチでペアリング設定できる。
マルチポイントとは?
マルチポイントとは、複数デバイスを同時接続できる機能のこと。
なにかしらオーディオ再生しているデバイスに自動で音声出力元が切り替わる。
マルチペアリングとは?
マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング情報が記録できる機能のこと。
1度記録してしまえば次回以降に再度セットアップする必要がなくなり、ケースふたを開くだけでデバイスと再接続できる。
昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング情報が記録できる。
Bluetooth設定画面からのワンタップでのペアリング切り替えとは?
複数デバイス間でペアリングを切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。
一部のワイヤレスイヤホンであれば現在のペアリングを解除せず、切り替えたいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名を選択するだけでペアリングを上書きして移せる。
新規ペアリングモードの起動方法について
初回設定時はケースふたを開くだけで自動で新規ペアリングモードが起動する。
2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。
新規ペアリングモードの起動方法

ケース前面にペアリングボタンあり
新規ペアリングモードの起動方法は簡単。
ケースに左右イヤホンをセット。ケースふたを開いた状態でケース前面のペアリングボタンを3秒長押しするだけ。
なお、初回(デバイス1台目)のペアリングであればケースふたを開くだけで新規ペアリングモードが起動する。
複数デバイス間のペアリング切り替え方法
複数デバイス間でペアリングを切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要あり。
現在のペアリングデバイスのBluetoothをオフにしてペアリング解除。その状態でペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップすればペアリングが切り替えられる。
マルチポイント対応
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro はマルチポイント対応。
OS関係なく最大2台のデバイスを同時接続。なにかしらオーディオ再生しているデバイス側に音声出力が自動で切り替わる。
シャオミ公式では「デュアルデバイス接続」なる物言いをしているが、中身はマルチポイントそのものだ。
マルチポイントの使い勝手については #マルチポイント 項目で詳しくレビューしている。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro の機能レビュー
バッテリーまわりのこと
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体6時間 |
ケース併用で最大28時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
バッテリー駆動時間は相場同等だが、ノイズキャンセリング常時ONだともう少しばかり短くなる。
充電はUSB Type-Cケーブルで行えるほか、U1万円モデルでは珍しくケースのワイヤレス充電(Qi充電)にも対応。ワイヤレス充電器を持っている人なら置くだけ充電が可能。ケーブルを抜き差しする手間ひま省ける。
通話マイク仕様

デュアルマイク仕様
通話時ノイズカット機能 | 対応 |
風切り音カット | 対応 |
通話マイク性能は非常に高性能。
ビームフォーミング(通話時ノイズカット機能)に対応。口元の音と周囲の音を別々に検出して、周囲の音をカットして口元の音をメインにして通話転送してくれる。
いざ使うと口元の音の検出精度がずば抜けて高い。騒音のある場所で通話してても、あるいは風が強い屋外で通話してても、ほぼ口元の音だけ検出&通話転送できる。
性能だけで言えば大手メーカーのハイエンドモデルと変わらぬレベル。テレワークで使うマイクイヤホンとしての採用もおすすめだ。
ボタン操作
ボタン種類 | タッチセンサー |
操作コマンドの割り当て変更 | × |
イヤホン本体にタッチセンサー内蔵。オーディオ操作、通話操作などひととおり可能。
音声アシスタントは起動できない。
操作コマンドの種類が限られており、使い勝手で言うと微妙。専用アプリが提供されず操作コマンドの割り当て変更も不可。慣れてる人だと物足りなさを感じそう。
スマホ操作コマンド(割り当て変更不可)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タッチ | 再生/停止 | |
3回タッチ | 次の曲へ | |
長押し | ノイズキャンセリング←→外音取り込み |
「前の曲へ」コマンドは提供されず。
通話対応コマンド(割り当て変更不可)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タッチ | 着信対応 | |
3回タッチ | 着信終了 | |
着信拒否 |
イヤホン着脱検出(装着検出)
イヤホンの着脱検出(装着検出) | 対応 |
アンダー1万円モデルでは珍しくイヤホンの着脱検出(装着検出)に対応。
オーディオ再生中にイヤホンを耳から外すとオーディオ再生が自動停止。イヤホンを耳に装着し直すとオーディオ再生が自動開始する。
防水性能
防水性能 | IPX4(IP4) |
防塵性能 | ✗ |
防水性能はIPX4と相場相当。雨や汗が防げる。スポーツ中の利用も問題ない。シャワーをかけたり浸水させるのはNG。
低遅延モード
低遅延モード | なし |
ゲーム以外での利用 | ー |
低遅延モード(ゲームモード)の提供なし。
専用アプリ
専用アプリ | なし |
イコライザー調整 | ー |
タッチ操作コマンドの割り当て変更 | ー |
低遅延モード(ゲームモード) | ー |
イヤホンを探す | ー |
専用アプリの提供なし。
なお、Androidスマホユーザーであればサードパーティアプリ(非公式アプリ)「Mi Buds M8」が利用可能。タッチ操作コマンドが変更できる。イコライザー調整や「イヤホンを探す」には対応せず。
iPhoneとの相性
iPhoneとの相性 | (非常によい) |
AACコーデック | 対応 |
iOS向け専用アプリ | ー |
iPhoneとの相性は非常によい。Androidスマホで使う場合と比べてマイナス点らしいマイナス点はない。
iPhoneで主流のBluetoothオーディオコーデックである「AAC」に対応しているため、オーディオ再生や音質面での問題はみられず。
専用アプリはiOS、Android関係なく提供なし。
セールスポイントたるマルチポイント機能はiOS環境でも機能している。総じて問題はみられず。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro の外観デザイン&イヤホン装着感
イヤホンはジュエリーライクなおしゃれデザイン、装着感も安定

イヤホン外側

イヤホン内側

イヤホン横側
その特徴的なジュエリーデザインが光るイヤホン本体。
タッチセンサー部分が全面ビー玉のような透明素材になってて多分におしゃれ。光の当て具合で派手にも地味にもならぬ絶妙な色合いに。いざ装着すると耳元のさりげないアクセントになる。
イヤホンサイズは少し太めだが、耳穴に装着して時計回りに回すと不思議と耳にフィットする。
イヤーピースのサイズさえ調整すれば大方の耳に合うと思う。
イヤホン重量は片側5gと軽量。イヤホンのフィット感と相まり長時間のイヤホン装着で耳が疲れるようなこともない。
ケースは片手で握りこめるコンパクトサイズ
ケースサイズはコンパクトな部類に。数値で言うと縦5cm、横6.5cm、厚さ2.5cmほど。
握りこぶし1つで握りこめるサイズ感。たまご形状の丸みを帯びたケースデザインとあり、実際に手で持つともっと小さく感じる。
男性ズボンのポケットもちろんシャツの胸ポケットにもらくらく入る。出先に持ち出して使いたい人だと嬉しい小ささ。

ケース背面に「Redmi」のロゴあり
ケース外装素材はプラスチック。プラスチックを磨き上げたマット感あり。黒ずみ汚れがつきやすいのが欠点だ。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro の音質
音質は中音域メイン。好き嫌い分かれそう
音質は中音域メイン。ボーカルがくっきり前に出てるチューニングだ。
中音域メインである一方、そこまで音がクリアというわけではない。全体的に音が重め。音の広がりもあまり感じられない。
ポジティブに評すればウォーム系の音だが、ネガティブに評すればモヤがかかったような重々しい音。クリアな音を好む人、中音域〜高音域の解像度の高さを重視する人だと合わないと思う。
どちらかと言うとボーカルを中心に添えてじっくりと音楽を聞きたい人におすすめ。ボーカルの解像度は高くて文句なく楽しめる。
イコライザー調整不可
専用アプリが提供されず、イコライザー調整(音質カスタム)には対応せず。
【重点レビュー1】マルチポイントの使い勝手は?
マルチポイントこと「デュアルデバイス接続」に対応、切り替えは瞬時
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro はマルチポイント機能に対応。最大2台のデバイスを同時接続できる。
シャオミいわくの「デュアルデバイス接続」だが、使い勝手はマルチポイントそのもの。オーディオ再生しているデバイス側に自動で音声出力が切り替わる。
音声出力の切り替えはほぼ瞬時。U1万円ワイヤレスイヤホンのマルチポイントとしては最優秀クラスの勝手のよさと太鼓判を押せる。
マルチポイントはOS、メーカー、デバイス関係なく対応。iPhoneとWindows PC、AndroidスマホとMac、あるいはスマホとスマートウォッチみたいな組み合わせも可能だ。
3台目以降のデバイスと接続する場合、先に現在のペアリングを解除する必要あり
デバイス2台間で運用するならマルチポイントで十分だが、3台、4台とより多くのデバイス間でワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人は要確認。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro はBluetooth設定画面からのワンタップでのペアリング切り替えに対応せず。マルチポイント接続している2台とは別の3台目以降のデバイスに接続する場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。
現在のペアリングを解除するためには、接続しているデバイスのBluetoothをオフに、あるいはイヤホンを新規ペアリングモードに切り替える。そのうえで接続したいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名をタップすることでペアリングが移せる。
大手メーカー品のようなBluetooth設定画面からのワンタップでのペアリング切り替え、ペアリング上書きには対応しておらず、ここらは典型的なU1万円ワイヤレスイヤホンといったところ。
【重点レビュー2】ノイズキャンセリング&外音取り込み機能の性能は?
ノイズキャンセリングは効果弱め

出典:Amazon
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro はノイズキャンセリング対応。機能ONで周囲の騒音を低減できる。
ただ、静音効果はほとんど見られず。
デフォルト状態でノイズキャンセリングONになっているが、室内の扇風機の音すら消せておらず、最初使っててノイズキャンセリングONであることに気がつかなかった。
意識を研ぎ澄ませて、気持ち、ほんの気持ち静かになったかな?と感じるくらいの効果なので過剰な期待は禁物だ。
外音取り込み機能も効果弱め
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro は外音取り込み機能に対応。イヤホンマイクを通じて周囲の音を集音。イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる。
とはいえ、ほとんど周囲の音が集音できておらず、機能ON/OFFによる違いもわかりにくい。オーディオ再生を停止して耳を澄ませてようやく音が明るくなる...?かどうかといったレベル。
常時機能ONにして"ながら聞き"イヤホンのようにして使いたい人には合わない。というか機能してない。ノイズキャンセリング同様に過剰な期待は禁物だ。
Xiaomi Redmi Buds 3 Pro の気になったところ(あるいはデメリット)
専用アプリなし、一切のイヤホンカスタマイズ不可
大手シャオミのワイヤレスイヤホンではあるが、専用アプリは提供なし(iOS、Androidともに)。
イコライザー調整やタッチ操作コマンドの割り当て変更など一切行えない。
先述とおり、音質に関してはウォーム系... ないしモヤがかかったような音なので好き嫌いが分かれそう。イコライザー調整できないのが場合によってはデメリットとなるかもしれない。
この記事のまとめ
ここまで Xiaomi Redmi Buds 3 Pro をレビューしてきた。
価格7,000円でマルチポイントに対応しているので「スマホ←→PC」間でストレスなく使いまわせるワイヤレスイヤホンを探している人だと機能的にもコスパ的にも丁度いい。
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能にも対応しているが、正直ここらはオマケ。もとよりこれらの機能を目的にU1万円ワイヤレスイヤホンを探しているのであれば JVC HA-A50T や Anker Soundcore Life P3 を選んだ方がいい。
マルチポイント狙いの人であれば Xiaomi Redmi Buds 3 Pro を試してみてほしい。ペアリング切り替えのストレスが多分に軽減されるので日常使いで重宝すること違いない。
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