Ankerが展開するワイヤレスイヤホンブランド「Soundcore」。
全部で10種類以上ある大所帯なのだが、その中で主力に位置づけられるのが今回レビューする「Anker Soundcore Liberty Air 2」だ。
直販価格7,999円。アンダー1万円のワイヤレスイヤホンにしては安定したワイヤレス接続品質を誇る。ワイヤレスイヤホンでよくある音飛びや接続切れに遭遇しにくい。
流行りのノイズキャンセリングには対応していないが、音楽を聞くためのとりあえずのワイヤレスイヤホンが欲しい人ならこれで十分。初めてのワイヤレスイヤホンにも丁度いい。
そこそこ安くてパフォーマンスが安定しているワイヤレスイヤホンを探している人は、ぜひレビューを参考に検討してみてほしい。
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【レビュー対象製品】Anker Soundcore Liberty Air 2
発売時期 | 2019年11月 |
直販価格 |
カラーリングはブラック、ホワイト、ピンクの3色展開。ブラックが直販6,999円、ホワイトとピンクが直販7,999円。
・安定したワイヤレス接続品質
・ワイヤレス充電(Qi充電)対応
・雑音カット機能付きの高性能マイク× ダメなところ
・ノイズキャンセリング非対応
・外音取り込み機能は非搭載
・オーディオ性能はごくごく普通
Anker Soundcore Liberty Air 2 レビュー
製品概要
Anker Soundcore Liberty Air 2 は、2019年11月に発売が開始されたAnkerのワイヤレスイヤホン。直販価格は7,999円。ホワイトカラーのみ直販9,999円となる(どちらも税込)。
Bluetooth最新規格「Bluetooth 5.0」ほか、高音質&低延滞が魅力のaptXコーデックにも対応。もっぱらAndroidスマホとペアリングして使えば、より安定したワイヤレス接続と高品質オーディオが楽しめる。
また、アンダー1万円のワイヤレスイヤホンでは珍しくワイヤレス充電(Qi充電)に対応している。充電の手間暇が劇的にラクになるので、ぜひとも活用したいところ。
外観・サイズ感

写真縦4.9cm、横5.5cmほど

厚さは2.5cmほど
ケースはAirPodsを思わすコンパクトサイズ。ほぼほぼ縦横5cm、厚さ2.5cmほど。男性ズボンのポケットにラクラク入るし、もっこりしないので邪魔にならない。
ケース素材はラバー。下手な格安モデルのようなプラスチック感、ツルツル感はなく、手で握りこんだときにしっくりくる。
イヤホン本体は黒ベースに所々クリムゾンレッドがあしらわれた厨二揺さぶる格好良さ。
イヤホン外側、ロゴマークからうどん先端にかけてはメタリック風味に仕上がっており、これまた格好良い。Ankerのワイヤレスイヤホンと言うと黒一色すぎて地味なイメージなので、ここまで格好良いのも珍しい。
つけ心地も悪くない。うどんを外側に垂らす必要があるが、イヤーピースのサイズさえ合えばホールド感はしっかりするので紛失リスクも軽減できる。
イヤーピースは6種類のサイズを用意。大方最適なサイズが見つかると思う。より大きなイヤーピースにすれば遮音性も高まり、一見するとノイズキャンセリングと勘違いするレベルの静寂が味わえる。

イヤーピースはXS〜XLまで6サイズあり
ペアリング勝手
物自体は普通のBluetooth製品なのでBluetooth設定画面からイヤホンを検出して、そのままペアリング設定&接続するだけだ。
初回の新規ペアリングはケース蓋を開けば自動で始まる。2回目(2台目)以降の新規ペアリングを行う場合、ケース底にあるペアリングボタンを3秒長押しすれば新規ペアリングモードに切り替えられる。

ペアリングボタン
なお、複数デバイス間でペアリングを切り替える場合、都度現在のペアリングを切断して繋ぎ直す必要がある。高級モデルでよくある上書きペアリング、Bluetooth設定画面からのワンタッチでのペアリング切り替えには対応しない。
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【Tips】Anker Soundcore Liberty Air シリーズのペアリング先デバイスを切り替える方法
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オーディオ性能(音質)
オーディオ性能は可もなく不可もなく普通。いざ使うと低音はしっかり出てるし、中音〜高音もバランスよく、ボーカル音声も聞き取りやすい。そこまで極度にあげつらう粗はない。
そのうえで評価が分かれるのは、やはり高音だろうか。音割れとシャンシャンを足したような音がする。エージング(イヤホンの慣らし運転)をかけても音割れもどきの音は変わらず、耳障りに感じた。
幸い、イコライザー調整で耳障りな音はどうにかなった。イコライザー調整は専用アプリ(iOS、Android)から行えるので高音が気になる人は調整をおすすめする。
ノイズキャンセリングは非対応
Anker Soundcore Liberty Air 2 はノイズキャンセリング非対応。ノイズキャンセリングを使いたい場合、上位モデルの「Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro」「Anker Soundcore Life A2 NC」を検討あれ。
ワイヤレス接続の安定感
ワイヤレス接続は安定している。人混みの中でも音飛び、ブツ鳴り、接続切れに遭遇するのまれ。電車の中でも問題なく使えている。
Bluetooth最新規格「Bluetooth 5.0」に対応しているほか、BluetoothコーデックはSBC、AAC、apt-Xに対応。大方Androidスマホであればapt-Xコーデックで繋げるのでより強固なワイヤレス接続が期待できる。
外音取り込み機能
周囲の音や話し声を取り込む「外音取り込み機能」は非搭載。
人と会話したり、駅のアナウンスなど周囲の環境音が聞きたいときは素直にイヤホンを外す必要あり。
バッテリー持ち
イヤホン単体で7時間、ケース併用で最大28時間のバッテリー持ち。
1日3時間くらい使っても1週間は充電せずに済む。AirPodsシリーズでもケース併用で最大24時間なのでほぼほぼ業界一般的なバッテリー水準に収まっている。
充電環境
USB Type-Cケーブルを使った有線充電、およびワイヤレス充電(Qi充電)に対応。
アンダー1万円のワイヤレスイヤホンながらワイヤレス充電に対応した珍しいモデルだ。今なお高価格モデルでもワイヤレス充電できない製品が山ほどあるので、ここは素直に評価したい。
USB Type-C充電は急速充電機能を備えており、10分の充電でオーディオ再生120分相当のバッテリーが充電できる。
そのほかチェックしておきたい細かなところ
マイク性能

うどんの先にマイクあり
マイク性能は良い。テレワーク用途のマイクとしても最適だ。
マイク用ノイズキャンセリング規格こと「cVc8.0」仕様の雑音カット機能を備えており、マイク近く以外の音を極力除去してくれる。おかげで騒音がある場所でも声が認識されやすく使いやすい。
タッチ操作性

ロゴマークの場所にタッチセンサーあり
よくあるタッチセンサー仕様だが、予想外の完成度の高さ。
ワイヤレスイヤホンのタッチセンサーと言うと反応処理が甘く、複数回タッチなど認識されなかったりするが問題なく使えている。Anker Soundcore Liberty Air 2 の地味な評価ポイントだ。
タッチ操作コマンドについて
タッチ操作コマンドは、専用アプリ上でカスタマイズ(割り当て変更)できる。デフォルト状態だと滅茶苦茶な並びなのでカスタマイズすることをおすすめする。

デフォルト状態

一般的な仕様にカスタマイズした状態
着信対応も可能。ダブルタップで着信対応(&着信終了)できる。着信拒否は2秒長押し。着信コマンドは割り当て変更できない。
防水性能
IPX5相当の防水性能を備える。
AirPods Proはじめワイヤレスイヤホンだと良くてIPX4相当なので、アンダー1万円のワイヤレスイヤホンでIPX5は珍しい。IPX5だとイヤホンに直接水を吹きかけても大丈夫なレベル。雨降る中で使ったり、汗かく環境で使う程度なら問題すら感じない。
専用アプリ「Soundcore」について
iOS、Android 向けに配信される専用アプリ「Soundcore」が利用できる。
アプリを使わなくても問題ないが、以下のような設定を行う場合はアプリ必須だ。
- イコライザー調整
- Hear ID作成(myイコライザー作成)
- タッチ操作コマンドの割り当て変更
なお、他社製品でよくあるアプリ起動によるペアリング接続、ペアリング切り替えには対応しない。アプリトップ画面には「接続」ボタンがあるのだが、ボタンを押しても結局Bluetooth設定画面に飛ばされてしまう謎仕様だ。
この記事のまとめ
Anker Soundcore Liberty Air 2 をレビューしてきた。
・安定したワイヤレス接続品質
・ワイヤレス充電(Qi充電)対応
・雑音カット機能付きの高性能マイク× ダメなところ
・ノイズキャンセリング非対応
・外音取り込み機能は非搭載
・オーディオ性能はごくごく普通
Ankerワイヤレスイヤホンの主力モデルとあり、やはり使い勝手や接続の安定感はピカイチ。そのうえ価格7,999円に抑えているので非常にコスパよい。
致命的なデメリットはないが、あえて挙げればオーディオ性能だろうか。あまりに普通のオーディオ・スペックなので人によってはつまらない音に感じるかもしれない。
これ以外は特に文句ない。むしろ7,999円のワイヤレスイヤホンにしては良い意味で盛りすぎだ。ワイヤレスイヤホンが初めての人でも過不足なく楽しめるだろう。
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