昨今のワイヤレスイヤホン・トレンドたるノイズキャンセリング(アクティブノイズキャンセリング)。
Apple「AirPods Pro」とソニー「WF-1000X M3」がトレンドの牽引役となり、数多くのノイズキャンセリング対応モデルが登場している。
この記事ではノイズキャンセリング対応ワイヤレスイヤホンの中から人気モデル、および主要メーカー品の最新モデルを紹介していく。いかんせんAirPods Pro一強と言われがちの業界だが、ほかにも優秀な製品は数多くあるので、ワイヤレスイヤホン検討の際の参考にしてほしい。
ノイズキャンセリング対応のワイヤレスイヤホン、人気モデルは以下4機種
今日のノイズキャンセリング対応ワイヤレスイヤホンの中で特に人気なのが、Apple「AirPods Pro」、ソニー「WF-1000X M3」、パナソニック「RZ-S50W」、サムスン「Galaxy Buds Live」の4機種だ。
▼ Apple「AirPods Pro」 | |
【発売】2019年10月 【価格】3万円前後 【Amazonで確認する】 | |
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AirPodsの上位版モデル。AirPodsシリーズならではの接続安定性、ストレスフリーな使い勝手に加えて業界屈指のノイズキャンセリング性能を備える。 |
▼ ソニー「WF-1000X M3」 | |
【発売】2019年7月 【価格】2.4万円前後 【Amazonで確認する】 | |
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ソニーのフラッグシップ。ノイズキャンセリング対応&高音質オーディオを売りに、ここ1年ではAirPods Proに並ぶヒット商品に。オーディオをハイレゾ相当音源に補正して再生する「DSEE HX」機能にも対応。 |
▼ パナソニック「RZ-S50W」 | |
【発売】2020年4月 【価格】2.2万円前後 【Amazonで確認する】 | |
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パナソニック初の完全ワイヤレスイヤホン。AirPods Proに並ぶノイズキャンセリング性能、およびワイヤレスイヤホンとしてのストレスフリーな使い勝手を実現した実力作。 |
▼ サムスン「Galaxy Buds Live」(SM-R180) | |
【発売】2020年9月 【価格】2万円前後 【Amazonで確認する】 | |
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サムスン純正ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds」上位版モデル。ノイズキャンセリングに初対応した。イヤホンデザインは豆型採用、軽くて違和感ないつけ心地が好評。 |
人気モデル4機種をクイックレビュー
AirPods Pro
スペック早見表
※スペック評価はSが最高、Cが最低
評価 | コメント | |
ノイズキャンセリング性能 | S | 業界トップクラスのノイキャン性能 |
外音取り込み機能 | S | ホワイトノイズもなく実用できる |
オーディオ性能(音質) | B | いたって普通、力強さはない |
接続安定性 | S | 従来シリーズから変わらぬ安定感 |
ペアリング勝手 | S | Appleデバイス間ならマルチポイント対応 |
バッテリー持ち | A | ケース併用24時間と業界一般的 |
充電環境 | A | ライトニング充電、ワイヤレス充電に対応 |
マイク性能 | S | 屋内でも屋外でも問題なく使える |
タッチ操作性 | S | 感圧ボタンなので操作しやすい |
防水 | B | IPX4と無難なレベル |
クイックレビュー
業界屈指の安定感とノイズキャンセリング性能を誇るAppleのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」。耳に付けた瞬間に広がる静寂は、まさしくノイズキャンセリングだと万人が理解できる。
AirPodsシリーズならではの安定感はAirPods Proでも健在。ワイヤレス接続ならではの接続切れ、音切れなど遭遇しにくい。ここらの安定感を求めている人であればAirPods Pro一択だ。
一方でオーディオ性能に難。直販3万円とは思えない普通の出来なので、コスパの観点から言うと購入を躊躇しそうだ。あくまでオーディオ型ガジェットとしての総合力で評価すべきだろう。
業界トップクラスのノイズキャンセリング性能、そして使い勝手を誇るAirPods Pro。ワイヤレスイヤホン初心者から上級者まで万人におすすめできる1品だ。
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ソニー「WF-1000X M3」
スペック早見表
※スペック評価はSが最高、Cが最低
評価 | コメント | |
ノイズキャンセリング性能 | S | 上の上クオリティだが、風切り音あり |
外音取り込み機能 | A | 多少ホワイトノイズあるも実用は可能 |
オーディオ性能(音質) | S | ワイヤレスイヤホンとは思えぬ高音質 |
接続安定性 | B | 前作よりも改善されたが不安残る部分も |
ペアリング勝手 | S | 複数デバイス間の切り替えも問題なし |
バッテリー持ち | S | ケース併用32時間とスタミナモデルに |
充電環境 | A | USB Type-C充電に対応、ワイヤレス充電は非対応 |
マイク性能 | C | 騒音のある場所だとほぼ使えない |
タッチ操作性 | B | タッチ処理に不安あり |
防水 | – | 防水非対応 |
クイックレビュー
ノイズキャンセリング性能&オーディオ性能に圧倒的強み。完全ワイヤレスイヤホンながら音源をハイレゾ相当補正して再生する「DSEE HX」技術にも対応しているので、とかくクリアで力強くて高級感あるオーディオ・サウンドが楽しめる。
一方でワイヤレス接続の安定感に不安あり。従来モデルよりは改善されたが、それでも酷い場合はオーディオ性能を落として接続安定性を優先させる「接続優先モード」でカバーせざるを得ない。
また、マイクやタッチセンサー、ノイズキャンセリング利用時の風切り音など諸所使い勝手がよくない部分があるのもマイナス点として挙げられる。
ソニーイヤホンの代名詞たるオーディオ&ノイズキャンセリング性能は健在。音質重視のワイヤレスイヤホンを探している人におすすめ。
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パナソニック「RZ-S50W」
スペック早見表
※スペック評価はSが最高、Cが最低
評価 | コメント | |
ノイズキャンセリング性能 | S | ほぼAirPods Pro同等レベルのノイズカット |
外音取り込み機能 | A | 多少ホワイトノイズあるも実用は可能 |
オーディオ性能(音質) | S | クリアで力強いサウンド、音の解像度が高い |
接続安定性 | A | 目立ったトラブルなし |
ペアリング勝手 | S | iPhoneでもAndroidでもストレスフリー |
バッテリー持ち | A | ケース併用19時間とまずます |
充電環境 | A | USB Type-C充電に対応、ワイヤレス充電は非対応 |
マイク性能 | S | MEMSマイク&ノイズカット機能搭載で安定 |
タッチ操作性 | A | タッチセンサー式にしては安定したクオリティ |
防水 | B | IPX4仕様 |
クイックレビュー
隠れた名機。AirPods Proに直球勝負を挑める数少ないワイヤレスイヤホン。
ノイズキャンセリング&オーディオのクオリティの高さはもちろん、AirPods Proに通ずるストレスフリーな使い勝手が魅力。オーディオ性能含めた総合力ではAirPods Pro以上と言っても過言ではない完成度だ。
弱点としてはイヤホンのフィット感が挙げられる。イヤホン筐体が少し大きく、いびつな膨らんだ形状なので、耳が小さい人だとイヤホンを耳奥まで押し込めず、フィット感、ホールド感に影響しそう。この1点さえ乗り越えられれば大方満足いくだろう。
AirPods Proに真正面から挑める隠れた名機。イヤホンのフィット感さえ問題なければほぼパーフェクトに近い完成度。
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Galaxy Buds Live
スペック早見表
※スペック評価はSが最高、Cが最低
評価 | コメント | |
ノイズキャンセリング性能 | B | 遮音性が低く、あまり効果は実感できない |
外音取り込み機能 | – | 機能非搭載 |
オーディオ性能(音質) | A | 重低音に特化、12mmドライバー搭載 |
接続安定性 | S | Galaxy Budsシリーズの安定感は健在 |
ペアリング勝手 | A | 大方問題ないが、2台目以降の設定が難しい |
バッテリー持ち | A | ノイキャンOFFなら最大29時間使える |
充電環境 | S | USB Type-C充電、ワイヤレス充電に対応 |
マイク性能 | S | 屋外、屋内ともに問題なく使える |
タッチ操作性 | C | タッチセンサーの場所が不明瞭で押し間違い多い |
防水 | C | IPX2とオマケ程度 |
クイックレビュー
Galaxy Budsシリーズ初のノイズキャンセリング対応モデルだが、そこまでノイズキャンセリング性能は高くない。
イヤーピースを使わないイヤホンなので元々の遮音性が低い。いくらノイズキャンセリング処理しても物理的に周囲の音が聞こえてしまうので、結果的にノイズキャンセリングならではの静寂、没頭感は味わいにくい。
ノイズキャンセリング以外は大方好評価。AirPods Proと並ぶストレスフリーなワイヤレスイヤホンとしておすすめできる。オーディオ(音質)は重低音モデルとして強化されたので、高級イヤホンのような厚みのある音が楽しめる。
ノイズキャンセリング性能は微妙だが、ワイヤレスイヤホンとしては使いやすい。重低音オーディオも高級感があってよし。
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ノイズキャンセリング対応のワイヤレスイヤホン、最新モデルを一挙ラインナップ
ここ1年で発売された最新モデルを紹介。主要メーカー品のみ抜粋して取り上げる。今後当サイトでレビューするかも。
1万円台
▼ TaoTronics「TT-BH1003」【Amazon |
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2020年8月発売、Amazon直販で9,980円で販売される国内最安級のノイズキャンセリング対応モデル。TaoTronicsとは、RAVPower充電器で知られる中国SUNVALLEY社が展開するオーディオブランド。 |
▼ JVCケンウッド「HA-A50T」【Amazon |
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2020年11月発売、市場価格1万円前後。国産オーディオブランド「JVCケンウッド」から登場した低価格ノイキャンモデル。10mmの大口径ドライバーも搭載。 |
▼ ファーウェイ「FREEBUDS 3i」【Amazon |
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2020年6月発売。 直販価格1万円前後。前作「FREEBUDS 3」の後継機でノイズキャンセリング対応ながら1万円まで値下げした。ファーウェイスマホで使えばポップアップ接続も可能。 |
▼ Happy Plugs「AIR1 ANC」【Amazon |
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2020年10月発売、市場価格1.5万円前後。Happy Plugsは2011年に設立されたスウェーデンのガジェットメーカー。日本国内では完実電気が正規代理販売を行う。 |
▼ OPPO「OPPO Enco W51」【Amazon |
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2020年9月発売。市場価格1.5万円前後。OPPO初の完全ワイヤレスイヤホンにしてノイズキャンセリング対応モデル。 |
▼ ファーウェイ「FREEBUDS 3」【Amazon |
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2019年11月発売。市場価格1.5万円前後。ご存知ファーウェイが手がけるワイヤレスイヤホン。AirPodsに似た伸びたうどんデザインが特徴的。 |
▼ ソニー「WF-SP800N」【Amazon |
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2020年6月発売、市場価格1.9万円前後。ソニーの完全ワイヤレスイヤホン・シリーズのスポーツモデルに該当。ノイズキャンセリングに加えてIPX5相当の防水加工を備える。 |
2万円台
▼ ヤマハ「Empower Lifestyle TW-E7A」【Amazon |
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2020年9月発売、市場価格2万円前後。国産オーディオ「YAMAHA」初の完全ワイヤレスイヤホン。当初は2020年1月に発売予定だったが、開発遅れか発売延期が続いていた。 |
▼ オーディオテクニカ「QUIETPOINT ATH-ANC300TW」【Amazon |
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2020年5月発売、市場価格2万円前後。TWS仕様なので一部のAndroidスマホとセットで使えば非常に強固なワイヤレス品質で楽しめる。 |
▼ オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR70TW」【Amazon |
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2020年11月発売、市場価格2万円前後。徹底したオーディオ品質を謳うオーディオテクニカの新作モデル。専用アプリで細かくチューニング可能。 |
▼ Jabra「Elite 75t」【Amazon |
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2019年11月発売、市場価格2万円前後。ワイヤレスイヤホンとして高評価を受けた「Elite 65t」の後継機に該当。高音質そのままに新たにノイズキャンセリングに対応した。マルチポイント対応。 |
▼ ファーウェイ「FreeBuds Pro」【Amazonで確認する】 | |
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2020年11月発売、直販25,080円。多分にAirPods Proを意識したファーウェイ新作ノイキャンモデル。11mmの大型ダイナミックドライバー搭載。 |
▼ Jabra「Elite 85t」【Amazon |
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2020年11月発売、市場価格26,800円前後。「Elite 75t」の後継機で12mmドライバーを搭載した最新モデル。マルチポイント対応。 |
3万円台
▼ Bose「Bose QuietComfort Earbuds」【Amazon |
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2020年10月発売、価格3.2万円前後。BOSE初のノイズキャンセリング対応ワイヤレスイヤホン。 |
▼ パナソニック「Technics」(EAH-AZ70W)【Amazon |
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2020年4月発売、価格3.2万円前後。パナソニック往年のオーディオブランド「Technics」初の完全ワイヤレスイヤホン。先に紹介したRZ-S50Wの上位版モデルとなる。 |
▼ ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」(M3IETW2)【Amazon |
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2020年4月発売、価格3.6万円前後。ドイツの高級オーディオブランド「ゼンハイザー」(Sennheiser)初のノイズキャンセリング対応ワイヤレスイヤホン。 |