人気格安SIM「IIJmio」。2021年4月より新料金プラン「ギガプラン」にリニュアル。最安月額440円で利用できる破格プランで注目を集めている。
IIJmioはかれこれ10年以上続く老舗の格安SIMサービスとあり、ネット上の口コミも多い。とはいえ、実際どこまで口コミが事実なのか、妥当性のある内容なのか計りかねている人も多そうだ。
そこでこの記事ではIIJmioの現役ユーザーである筆者が、ネット上にあるIIJmioの口コミの妥当性を検証していく。IIJmioのリアルな情報を探している人は記事を参考にしてほしい。
この記事の目次(タッチで移動)
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IIJmioの口コミ検証(料金プラン編)
口コミ「ギガプランで料金が安くなった」
IIJmioは2021年4月より新料金プラン「ギガプラン」にリニュアル。従来プランよりも2割ほど安くなったうえで、データ容量も増量された。
▼ 音声通話プランの新旧プラン料金比較
※すべて税込、( )はデータ容量、旧プランはドコモ料金を掲載
ギガプラン | 旧プラン |
月額858円(月2GB) | 月額1,760円(月3GB) |
月額1,078円(月4GB) | 月額2,442円(月6GB) |
月額1,518円(月8GB) | 月額3,586円(月12GB) |
月額1,848円(月15GB) | |
月額2,068円(月20GB) |
▼ データ通信専用プラン(SMSなし)の新旧プラン料金比較
※すべて税込、( )はデータ容量、旧プランはドコモ料金を掲載
ギガプラン | 旧プラン |
月額748円(月2GB) | 月額990円(月3GB) |
月額968円(月4GB) | 月額1,672円(月6GB) |
月額1,408円(月8GB) | 月額2,816円(月12GB) |
月額1,738円(月15GB) | |
月額1,958円(月20GB) |
▼ データ通信専用プラン(eSIM、SMSなし)の新旧プラン料金比較
※すべて税込、( )はデータ容量、旧プランはドコモ料金を掲載
ギガプラン | 旧プラン |
月額440円(月2GB) | 月額990円(月3GB) |
月額660円(月4GB) | 月額1,672円(月6GB) |
月額1,100円(月8GB) | 月額2,816円(月12GB) |
月額1,430円(月15GB) | |
月額1,650円(月20GB) |
なお、eSIMプランはデータ通信専用。音声通話は提供せず。
口コミ「ファミリーシェアプランが節約になる」
旧プランである「ファミリーシェアプラン」(月額3,586円)は、1契約で最大10枚までSIMカードを追加してデータ容量を分け合える。異なる電話番号の音声通話SIMの追加にも対応しているので、ちびっ子のいる家族世帯などで使えば節約効果が期待できる。

出典:IIJmio
ただ、ファミリーシェアプランは2021年夏で提供終了予定。今後は新料金プラン「ギガプラン」でプラン統一される。
ギガプランだとファミリーシェアプラン相当のプランが用意されず、SIMカードも追加できない。複数人で使いたい場合、別途複数プランを契約して、「容量シェアオプション」(月額0円)で紐付ける必要がある。
口コミ「無料でテザリングできる」
IIJmioは標準機能としてテザリングを提供。別途の申し込み、追加料金の支払いなくテザリングが利用できる。
口コミ「初期費用が安い」
IIJmioは他の格安SIM同様に初期費用として3,300円(税込)を徴収している。
ただ、時期によっては初期費用1円キャンペーンを展開しており、初期費用を節約できる。2021年6月現在だと新料金プラン「ギガプラン」へのリニュアルに伴う初期費用1円キャンペーンを実施中だ。
IIJmioの口コミ検証(通信品質編)
口コミ「昼間の通信速度が遅い」
IIJmioは格安SIMとしては大手だが、あくまで格安SIMに過ぎない。他の格安SIM同様に昼間の時間帯だと通信速度は数Mbps、PINGが100ms前後と目にわかるように通信速度が悪化する。

2021年4月時点(ドコモ回線)
ただ、2021年6月において昼間の時間帯でもダウンロード速度が20Mbpsを超える”異様”な事態が続いている。来月以降も同様の数値になるかは不明だが、少なからず2021年6月時点においては昼間の時間帯でも快適だ。

2021年6月時点(ドコモ回線)
口コミ「夕方の通信速度が遅い」
2021年6月時点の見解だが、夕方17時ころは通信速度が数Mbpsほど。PING値は50ms台なので昼間よりは体感的な遅さは感じないが、それでも動画視聴などは難しい。

2021年6月時点(ドコモ回線)
口コミ「5Gなのに速くない」
IIJmioは2021年6月より5Gサービスの提供開始。追加料金なしで5G通信が利用できる。
ーーーとはいえ、通信速度はたかが知れている。筆者も試してみたが、70Mbpsほどしか出ておらず、とても5Gとは思えぬ通信速度だった。

5Gで通信(au回線)
もちろんIIJmioは4G通信だと平時20〜30Mbpsなので、これに比べれば十分な通信速度だと思う。ただ、あくまで5Gの通信速度として考えると遅いだろう。
口コミ「低速通信が使いやすい」
IIJmioは専用アプリ「みおぽん」を使えば任意のタイミングで高速通信と低速通信を切り替えられる。
低速通信だと最大300kbps止まりだが、バースト転送機能に対応しているのでデータ読み込みで一時的に1Mbpsを超えた速度で通信できる。SNSする程度なら低速通信でもサクサク読み進められる。

「みおぽん」アプリはiOS、Android双方に配信中
IIJmioの口コミ検証(そのほか使い勝手)
口コミ「運営会社(IIJ)の信頼性が高い」
IIJmioを提供するIIJ社は、1990年代からインターネット接続サービスを提供する老舗インターネット事業者。現在はNTTのグループ会社であり、東証一部に上場している。
格安SIMことMVNO事業にもいち早く参入。古くは2008年から、2012年に現在の格安SIMと同じ仕組みであるSIMカードだけのサービス提供も開始した。
SNSを活用した積極的な情報発信、また格安SIMに関する技術ブログも評判。その技術力を活かし、2019年には日本の格安SIM事業者で初となるフルMVNOとなり、eSIMの提供を開始するなどマニアックな話題も尽きない。
口コミ「アフターサポートが弱い」
IIJmioは実店舗でのサポートを提供しておらず、アフターサポートはネットか電話のみとなる。
ただ、ビックカメラと提携して提供している「BIC SIM」であれば、ビックカメラ店頭でビックカメラ店員からのサポートが受けられる。BIC SIMはIIJmioの名義替えサービスであり、料金プランやサービス内容はIIJmioと変わらない。
BIC SIMを取り扱うビックカメラ店舗は公式サイトから探せる。
口コミ「端末価格が豊富で安い」
IIJmioは他の格安SIM事業者と同じくSIMフリースマホなど端末販売を行っている。
iPhoneや格安スマホはもちろん、折りたたみスマホの「razr 5G」やゲーミングマウス「ROG Phone」も取り扱う。大手キャリアでも取り扱わないマニアックなスマホを用意している。

出典:IIJmio
そのほか、タブレットやノートPC、ワイヤレスイヤホンまで用意。いずれもIIJmio契約時に分割購入できるほか、IIJmioにMNPすれば端末代金の割引も受けられる。もとより狙っている製品がある人なら検討余地ありだ。
この記事のまとめ
ひととおりIIJmioに関する口コミを検証してきた。
UQmobileやY!mobileに比べるとわりかし正しい、的を射た口コミが多い印象を受けた。
IIJmioはまだ格安SIMがマニアックだった時代からサービス提供してきたこともあり、わりかし契約者もベテランユーザーが多い。ここらが口コミにも反映されたよう思える。
もちろんIIJmioとはいえ格安SIMなので昼間の時間帯の通信延滞などは避けられない。
ただ、そうした格安SIM固有の欠点を除き、IIJmioのサービスそれ自体の欠点は少ない。格安SIMを探している人であれば、まず第一に検討すべきだと太鼓判を押せる完成度だ。