通信サービス「au」を展開するKDDIグループ。今や「au」「UQmobile」「povo」「BIGLOBEモバイル」の4つのサービスブランドを束ねる大所帯となった。
いずれもau回線を使った通信サービスであり、auスマホを持つauユーザーであれば気軽に乗り換えられる。特にUQmobileとpovoは格安プランが各所で話題になっており、乗り換えを検討している人も多いのではないだろうか。
この記事ではUQmobile、povoはじめ、au回線を使った通信サービスを比較しながら紹介していく。スマホ料金の高さに悩んでいるauユーザーで乗り換えを検討している人は記事を参考あれ。
auユーザーの乗り換え候補は次の3つ
【乗り換え候補1】UQmobile(ユーキュー・モバイル)
概要 |
KDDIが手がけるauのサブブランド。最安月額1,480円から利用できる廉価版auといったところ。auショップでの実店舗サポートが受けられる。 |
基本料金プラン
料金プラン | 月額料金(税込) | データ容量 | 無料通話 |
くりこしプランS | 1,480円 | 3GB | なし(別途オプション) |
くりこしプランM | 2,480円 | 15GB | |
くりこしプランL | 3,480円 | 25GB | |
・余ったデータ容量は翌月末まで繰り越し可能 ・直近3日で6GB以上の通信を行うと速度制限 ・キャリアメールは別途オプション(月額200円) ・最低利用期間、違約金の設定なし |
無料通話オプション
月額料金(税抜) | 内容 | |
通話パック(60分/月) | 500円 | 月60分までの国内通話が無料 |
かけ放題(10分/回) | 700円 | 1回10分以内の国内通話が無料 |
かけ放題(24時間いつでも) | 1,700円 | 国内通話が完全無料 |
【乗り換え候補2】povo(ポヴォ)
概要 |
2021年3月スタート、「au」「UQmobile」に続くKDDIの新サービスブランド。オンライン専用ブランドとして展開される。auショップでの実店舗サポートは受けられず、オンラインサポートのみの対応となる。 |
基本料金プラン
料金プラン | 月額料金(税抜) | データ容量 | 無料通話 |
基本プラン | 2,480円 | 20GB | なし(別途オプション) |
・キャリアメールの提供なし ・最低利用期間、違約金の設定なし |
無料通話オプション
月額料金(税抜) | 内容 | |
5分通話かけ放題 | 500円 | 1回5分以内の国内通話が無料に |
通話かけ放題 | 1,000円 | 国内通話が完全無料に |
【乗り換え候補3】BIGLOBEモバイル
概要 |
インターネットプロバイダー「BIGLOBE」が手がける格安SIM。現在はKDDI傘下にあり、au回線とドコモ回線の格安SIMを手がける。料金の安さ一方、通信品質に不安あり。 |
基本料金プラン
月額料金(税抜) | データ容量 | 無料通話 | |
月1GBプラン | 1,160円 | 月1GB | なし(別途オプション) |
月3GBプラン | 1,600円 | 月3GB | |
月6GBプラン | 2,150円 | 月6GB | |
月12GBプラン | 3,400円 | 月12GB | |
月20GBプラン | 5,200円 | 月20GB | |
月30GBプラン | 7,450円 | 月30GB | |
・キャリアメールの提供なし(BIGLOBEメールあり) ・最低利用期間は12ヶ月、違約金は1,000円 |
無料通話オプション
月額料金(税抜) | 内容 | |
10分かけ放題 | 830円 | 1回10分以内の国内通話が完全無料 |
通話パック90 | 月90分までの国内通話が完全無料 | |
3分かけ放題 | 600円 | 1回3分以内の国内通話が完全無料 |
通話パック60 | 月60分までの国内通話が完全無料 | |
・すべて専用通話アプリ「BIGLOBE電話」を使った場合のみ無料適用 |
【乗り換え候補1】UQmobile(ユーキュー・モバイル)を詳しく
UQmobile、こういう人におすすめ
- 実店舗サポートが必要な人
- 24時間いつ何時でも安定した通信品質で使いたい人
- そこそこ安くて大容量の料金プランを探している人
UQmobileなら実店舗サポートあり
UQmobileはキャリアショップ(auショップ、UQスポット)での実店舗サポートが受けられる。
これまでauを契約していて、契約、プラン変更、アフターサポートなどキャリアショップに頼りきりだった人でも勝手が変わらず安心だ。
格安SIMとは次元が異なる高品質回線が使える

UQmobileで昼13時頃に速度測定
UQmobileは格安SIM(MVNO)ではなくMNO(キャリア・サービス)としてサービス提供される。
auの通信基地を優先的に使えるので、格安SIMのような昼間や夕方の通信速度の低下もなく、24時間安定した速度で通信できる。
サブブランドでは最大級の【月25GBプラン】あり
UQmobileは最上位プラン「くりこしプランL」(月額3,480円)であれば月25GBのデータ通信が利用できる。
サブブランドに区分されるUQmobile、Y!mobileの料金プランの中では最大級のデータ容量であり、月20GBだと足りない人には安くて丁度いい。また、仮にデータ容量が余った場合でも翌月末まで繰り越せるので無駄なく使える。
【乗り換え候補2】povo(ポヴォ)を詳しく
povo、こういう人におすすめ
- そこまで通話しない人
- 月20GBプラスアルファのデータ容量を使う見込みの人
- 24時間いつ何時でも安定した通信品質で使いたい人
povoは無料通話なしで月額2,480円で使える
ドコモ、au、ソフトバンクが相次ぎ発表した格安プラン。3社の中でもauは最も安く、無料通話をオプション扱いとすることで月額2,480円から利用できる。
そこまで通話せず、月20GBのデータ通信を主として使う人であれば非常にコスパよい。あまりに安いのでタブレット用のデータ通信SIMとしての運用も射程圏内だ。それくらいコスパがよい。
データ容量の「24時間使い放題」オプションあり
povoは”トッピング”と称する豊富なオプションサービスを展開しており、その中でも注目が「24時間使い放題」オプションだ。
1回200円(税抜)で24時間の間、無制限でデータ通信できるようになる。長時間のビデオ通話でデータ容量を食いそうな日だったり、出先でテザリングをがっつり使う日だったり、ピンポイントでオプション追加すればデータ容量を無駄撃ちせずに済む。
「au」「UQmobile」同様の高品質回線が使える
povoは、「au」「UQmobile」と同じくKDDIのキャリア・サービス(MNO)としてサービス展開される。
通信基地の間借りサービスである格安SIM(MVNO)とは根本的に異なり、昼間の時間など格安SIMでは辛い時間帯でも安定した速度で通信できる。昼食の時間帯などにスマホをがっつり使う人でもストレスフリーで安心だ。
【乗り換え候補3】BIGLOBEモバイルを詳しく
BIGLOBEモバイル、こういう人におすすめ
- とことんまでに維持費を安くしたい人
- 昼間の時間の速度低下をカバーできる人(避けられる人)
BIGLOBEモバイルは月額1,160円から利用できる
BIGLOBEモバイルはじめとした格安SIMは、大手キャリアの通信基地を部分的に借り上げてサービス提供する一種のレンタルサービス。音声通話プランでも月額1,000円前後から利用できる安さが売りだ。
KDDIとしても格安SIMの1社である「BIGLOBEモバイル」をグループ傘下に収めており、au回線を使った音声通話プランが最安月額1,160円から利用できる。
そこまでがっつり通話しない、LINEなどで代替できる、とにかく維持費を安くしたい、節約したいという人であれば検討余地ありだ。
昼間の時間帯はどうしても辛い
BIGLOBEモバイルに限らず、格安SIMは昼間や夕方などは通信速度が遅くなる傾向がある。完全に通信できないわけではないが、酷いとwebページ一つ開くにも時間がかかる。昼食の時間帯などスマホをいじりっぱなしの人だとストレスに感じるかもしれない。
なお、BIGLOBEモバイルはKDDI傘下だが、かつてのUQmobileのような品質優遇は行われていない。昼間の時間は他社同様に通信速度が遅くなるので、あくまで格安SIM(MVNO)の一つとして捉えるべきだ。
そのほか主な強み
UQmobile
余ったデータ容量を翌月末まで繰り越し可能
UQmobileは余ったデータ容量を翌月末まで繰り越せる。月々のデータ使用量にムラがある人でも無駄なく使える。
「高速通信←→低速通信」を任意のタイミングで切り替え可能
高速通信をオフにしておけばデータ容量が節約できる。なお、「くりこしプランM」「くりこしプランL」であれば低速通信でも最大1Mbpsで通信できるので、低速通信でも十分に使い回せる実用性がある。
最新iPhoneをセット購入可能
UQmobileはiPhoneを取り扱う事業者の一つ。最新モデル「iPhone SE」(2020)の取り扱いあり、MNP契約者なら最安39,600円で購入できる。大手3社のように端末返却も必要ないので長く使える。
auユーザーが乗り換える場合、auの契約解除料とMNP転出料が免除
2021年2月より、KDDIグループ間で乗り換える場合の契約解除料とMNP転出料が免除される。auユーザーがUQmobileに乗り換える場合も免除対象だ。
povo
auユーザーが乗り換える場合、auの契約解除料とMNP転出料が免除
UQmobileと同じくKDDIグループの通信サービスなので、auユーザーが乗り換える場合はauの契約解除料とMNP転出料が免除される。
BIGLOBEモバイル
「エンタメフリーオプション」あり
カウントフリーオプション「エンタメフリーオプション」(月額480円)の提供あり。YouTubeやAbemaTV、音楽サブスクなど一部サービスでデータ通信量がカウントされなくなる。データ通信の垂れ流しに最適だ。
(注意)auユーザーが乗り換える場合も各種手数料が発生
2021年4月より、UQmobile、povoなどKDDIグループ間で乗り換える場合は契約解除料など免除されるが、BIGLOBEモバイルに関しては免除の対象外となる。解約時期次第ではauの2年契約の解除料など通常どおり発生する。
この記事のまとめ
auユーザーの乗り換え候補となる3つの通信サービスについて解説した。
順当に考えれば「UQmobile」が1番の乗り換え候補だろう。コスパや通信品質はもちろん、実店舗サポートがあるので、au時代と変わらぬ使い勝手が享受できる。
実店舗サポートが必要ないのであれば「povo」でも構わない。月20GBプラスアルファの高品質なデータ通信をコスパよく利用できる。
BIGLOBEモバイルに関しては、今あえて契約すべきか迷うところだ。とことんまでに維持費を安くしたい人なら検討余地あるが、通信品質は「UQmobile」「povo」よりも劣るので、大手キャリアからの乗り換えだと品質差にストレスを感じそうだ。
auの料金プランもすっかりヘビーユーザー向けの内容になってしまい、ライトユーザーだと割高以外のなんでもない。こうした人は「UQmobile」「povo」はじめとしたKDDI系列の格安通信サービスに乗り換えることで携帯電話料金を適正化できると思う。ぜひお試しあれ。
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